演劇界のみならず、さまざまなカルチャーシーンで注目を集める演劇作家・藤田貴大が、“おんなのこ”を追いかけて、悶々とする20代までの日常をお蔵出し!「これ、(書いて)大丈夫なんですか?」という女子がいる一方で、「透きとおった変態性と切なさが最高」という強い味方(又吉直樹さん)もいるエッセイに、乞うご期待。女子に耳を澄ましながら、目を凝らしながら。ふかい森を行くようなかんじ――でスタートします。
疲れた時に自分をいたわって、何が悪い! 男子だって、女性週刊誌『アンアン』がすすめるグッズなら、試してみたい。そんな冒険心から始まった演劇作家の女子的快適ライフ!? 新年早々、脱・男子宣言か?
インスタでお弁当をあげる女子に聞きたいこと。それって、何のため? 本当のところはどうなの? なかなか表に出てこない女子の心理を、演劇作家がひとしきり考えて出した結論とは?
【第27回】男女4人が住む一軒家といえば、恋が生まれては消えていく、そんな運命を持っているはずなのだ。ところが、ぼくが知るサボテン荘の人々といったら……。恋どころの話ではない。
【第26回】この日、ぼくの好奇心に火をつけたのは、コンビニで見かけた女子だった。彼女が着ている服がぼくを刺激する。服というか、その中身なのか。境界線が曖昧になったその時、思いがけない展開が……!
【第25回】記憶の中で繰り返されるあのシーン。あの子は、ぶあつい眼鏡をかけていて、ぼくと一緒に放課後のグラウンドにいた。——彼女のゆらゆら揺れる視界の中で、ぼくはいったい何がしたかったんだろう・・・。
【第24回】異国から来て、コンビニで働くきみ。それを執拗に見てしまうぼく。無神経なオトコたちに腹を立てつつも、真夜中、目の前で起きるちょっとしたドラマになすすべもないのだけど・・・。
1985年生まれ、北海道出身。桜美林大学文学部総合文化学科にて演劇を専攻、2007年に『スープも枯れた』でマームとジプシーを旗揚げ。2011年に発表した三連作『かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと、しおふる世界。』で第56回岸田國士戯曲賞を受賞。2013年『てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。そのなかに、つまっている、いくつもの。ことなった、世界。および、ひかりについて。』で初の海外公演。さまざまな分野のアーティストとの共作を意欲的に行うと同時に、中高生たちとのプロジェクトも積極的に行っている。主な演劇作品は『あ、ストレンジャー』『cocoon』『書を捨てよ町へ出よう』『小指の思い出』『ロミオとジュリエット』『sheep sleep sharp』など。著書に『おんなのこはもりのなか』『Kと真夜中のほとりで』がある。