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順風満帆なサラリーマン人生を送り、老後は優雅に第二の人生を楽しむ──。少子高齢化や財政悪化が猛スピードで進み、国の姿が大きく変わる中で、そうした人生は限られた“世代”にしかかなわぬ夢となりつつある。これからの人生で、あなたの世代は逃げ切り、見事にゴールテープを切ることができるだろうか。
世代間の格差は、日本が抱える構造的な問題が原因なだけに、個人で解決するのは容易なことではない。だが、事前に備えておくことで、逃げ切ることができるかもしれない。
80代の親から60代の子へという「老老相続」が、若い世代への早期の資産移転を阻んでいる。対策として政府が打ち出した贈与の非課税特例の利用は、今後拡大するのか。
少子高齢化により、政治の決定権は納税者であるはずの現役世代から、社会保障を享受するだけの世代へとバトンタッチされた。その結果、高齢世代だけが“おいしい”思いをしている。
少子高齢化に加えて団塊世代の引退で、今、60歳以上を対象とする割引や特典サービスが花盛りだ。シニア層は、年金をもらいながら余生を存分に楽しんでいる。
海外旅行やサークル活動、そして合コン──。そんな青春を謳歌する大学生像は一部のドラ息子・娘を除き、今や昔の話。奨学金という名の借金を背負い、生活苦にあえぐ学生が急増中だ。
世代で隔てられた格差は、これまで見てきた就職や不動産などカネだけにとどまらない。「結婚」というシニア世代にとっては当たり前のライフイベントにまで及んでいる。
バブル期にマンションを購入、多額の損を抱えた人は多い。しかし、不動産価格には波があり、新築と中古の価格とを比較すれば、購入時期によって逃げ切れている人たちも存在する。
その時々の景気に翻弄される就職戦線。果たして“逃げ切り”ラインはどの世代にあるのか。その分水嶺は、想像を絶するほど大きな世代間の格差を生み出している。
人々の本音が“ダダ漏れ”するネットの世界。そこには、一昔前では考えられないような、若者のシニア世代に対する憎しみが溢れている。物言わぬ若造と高をくくるのは間違いだ。
景気回復で一巡したように見える企業の人員削減。しかし、「追い出し部屋」など表に出ない退職勧奨はいまだに一部で横行し、現役世代を苦しめている。
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