地方都市発のフリーペーパー「美少女図鑑」と、気鋭の写真家・青山裕企さんのコラボレーションによる写真企画です。青山さんが全国を旅して、その土地の美少女をデート目線で撮影します。春の近づいてきた3月は横浜編。透明感のある色白で小柄な彼女と、横浜のデートスポットをめぐりましょう。
デートももう終わりが間近。駅のホームまで勿論お見送り。心なしか口数が減ったような彼女。電車の到着を待つ後姿もなんとなく寂しがっているような……。そうだといいな、なんて思っているのは僕だけかな。
港から絶えず吹き付ける夜風。春とはいえさすがに夜は冷えてきます。コートの袖から覗く華奢な指先で、髪の毛を丁寧に整える彼女。
観覧車やホテルのイルミネーションが海に反射して、幻想的な光景が広がっています。遠くをながめる彼女の横顔を見つめていたら、不意に彼女がこちらを見つめかえしてきました。
あっというまに日が暮れて、横浜の港が鮮やかなイルミネーションに彩られます。そんな夜景を背にして微笑む彼女は、昼間とは違ってどこか色っぽいです。
「いい眺め!」と満面の笑顔の彼女。「いつも大きく口を開いて笑っていて、素敵だよね」と僕が言うと、手をあてて口を閉じてしまいました。え、ほめたのに!
髪型を変えたせいか、彼女の表情がこれまでよりもすこし大人びたものに見えます。すっきりとした横顔にどきどきしているのを気づかれないようにしつつ、他愛ないおしゃべりを続けます。
長い髪を束ねる。それだけの仕草なのに、彼女がやると特別に見えるのはなぜなんでしょうか? 潮風にふかれて、細い茶色い髪がなびくのを、ずっと見つめていたい気分です。
みなとみらいデートといえばココ! 大さん橋にやって来ました。ここに来て、デートだということを強く意識してしまい少しドギマギ……。そんな僕をリラックスさせるように、彼女が柔らかな笑顔を向けてくれました。
ケーキを食べ終え、満足そうな顔でコーヒーをすする彼女。結局ケーキはひと口ももらえなかったけど、こうして彼女の横顔を眺めていられるだけでもお腹いっぱいです。
2002年11月に新潟で創刊し、現在は東京以外46道府県で展開中。出演モデルは、全て「その街に住む、普通の女の子」だが、誌面への出演を切っ掛けにデビューするケースが増えている。沖縄美少女図鑑の二階堂ふみ(映画「ヒミズ」主演ほか)や鳥取美少女図鑑の山本舞香(第14代三井リハウスガールほか)が代表例。この『彼女写真』から明日のタレントが生まれるかも? 公式サイト:http://www.bishoujo-zukan.jp/ Twitter:@bishoujozukan
1978年 愛知県名古屋市生まれ。2002年 自転車で日本縦断と世界二周の旅の道中で、写真家になることを決意。筑波大学人間学類心理学専攻卒業後、2005年 上京して写真家として独立。2007年 キヤノン写真新世紀優秀賞受賞。2015年より公益社団法人 日本写真家協会(JPS)正会員。ギャラリーと出版レーベルを運営。現在 東京都在住。 『ソラリーマン』『スクールガール・コンプレックス』『少女礼讃』など、“日本社会における記号的な存在”をモチーフにしながら、自分自身の思春期観や父親像などを反映させた作品を制作。2009年より写真集などの著書を刊行、現在80冊を超える(翻訳版も多数)。台湾・香港・シンガポール・スペイン・ニューヨークなど、海外で個展やアートフェアなどに多数参加。 吉高由里子・指原莉乃・生駒里奈・オリエンタルラジオなど、時代のアイコンとなる女優・アイドル・タレントの写真集の撮影を担当。 お金マイナス・人脈ゼロで、写真を始めて22年、上京・独立してから16年目。自分なりの戦略で、ファーストペンギンのように写真業界を泳ぎ続けている。 公式ウェブサイト:https://yukiao.jp note:https://note.com/yukiao