“作業”は、成果も君の給料も上げない
「残念がる必要はない。君自身でプロジェクトを作っていけばいいのだから」
「僕にできるでしょうか……」
「できるとも。なんでもプロジェクトとして考えると面白くなるぞ。何より主体的に取り組むようになる」
「主体的……」
「君の今の会社の仕事だってそうだよ。仕事のできない人は、仕事は“業務”を遂行することだと思っている。だが、仕事ができるビジネスパーソンにとって、この業務はやっぱり作業にすぎないんだ」
確かに、僕は今まで言われたまま仕事をしてきたかもしれない。失敗してもそれを振り返ることなく、上司の顔色やお客さんの反応を見て一喜一憂していた。こんな仕事の仕方は変えなければならないと思った。
「主体的に取り組まないものや、やらされ仕事は決して成果を上げない。なぜならそれは“作業”だからだ。会社と君の関係と同じだ。君は作業をこなしているだけだ。そして作業は成果を上げない。君の給料は低いままだ(笑)」
「そうか! 僕は自分がやるべきことが少しわかった気がします」
「いいかい。人生に小さなプロジェクトを、ひっそりとこっそりとたくさん作ってごらんなさい」
「小さなプロジェクト……」
「なんでもいい。モテるようになること、弁護士や医者になること」
「宇宙飛行士を目指すとか……?」
「そうだ!」
「無理でしょう。今からなんて」
「君が思うように、多くの人間が無理だと思う。だからこそ宇宙飛行士になった人間を人は羨望の眼差しで見る。だが、成功者達は皆、『計画・実行・修正』というとてもシンプルな学びのプロセスを継続しただけだ。少しずつ少しずつだ」
「なんだかぼんやりしていた『成功者』ってのが見えてきた気がします……」
「宇宙飛行士という大きな目標も、小さく計画・実行・修正を繰り返し続けることで叶えることができる。いつか必ず形になる。ならざるを得ないんだ」
「はい!」
「『スノーボール』というタイトルの本を知っているかい?」
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