仕事は自分でとりにいく──。
これは、LINE株式会社で活躍する人に共通するシンプルな行動原理です。
「この仕事がやりたい」「このプロジェクトには、私がいたほうがいい」と、自分で仕事を取りに行って、そのままやり切ってしまう。部署やチームの垣根にとらわれず、「面白そうだ」「自分の力を活かせる」と思ったら、遠慮なく仕事に突っ込んでいく。そんな人が、どんどんと自分の可能性を広げていくのです。
僕は、彼らの働き方をとても嬉しく思っています。なぜなら、「仕事は与えられるもの」と考えている限り、自分らしく生きることはできないからです。人間はやりたくないことを我慢してやり続けるよりも、やりたいことをやって生きていくほうが幸せだと思います。それに、やりたいことだからこそやる気も出る。当然、結果も出やすい。それは、僕自身の実体験から確信していることです。
僕のキャリアは挫折から始まりました。
大学を卒業して、日本テレビ放送網に入社。子どものころから音楽に打ち込んできた僕は、音楽番組の制作にかかわることを希望していました。ところが、配属になったのはコンピュータシステム部門。ひたすら裏方の仕事ですから、「なんで自分だけ?」と、半年ほどふて腐れていました。
でも、腐っていても
転機は突然訪れました。
ちょうどそのころ、インターネットが登場。「これはすごい」と思いました。テレビとネットを融合させれば、今よりもっと面白いことができる。そう考えた僕は、「受け身」の仕事の仕方をやめました。コンピュータシステムの仕事をこなしながら、インターネットを活用した仕事を勝手につくり出すことにしたのです。
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