日本で知った、パリのテロ
パリでテロが起きました。
日本に住んでいると、「花の都パリ」と「テロリスト」が結びつかない方が多いかもしれません。でも実は、この事件が起きた際、私は「ああ、やっぱり起きたのか」という気持ちになりました。
10月くらいから「パリでテロが起きる」という噂をあちらこちらで耳にしていたのです。そのため、テロの可能性を少しでも避けるために、標的になりやすそうな地下鉄より、バスや自転車に乗って移動するように心がけていました。
そして、ついに新聞社「シャルリー・エブド」での悲劇。
私がこの事件を知ったのは、日本にいるときでした。母校のある長崎を訪れ、お世話になった方々に歓迎会を開催してもらっている最中、同席していた私の旦那さんが「パリで大変なことが起こっている」と顔色を変えてニュースのことを教えてくれたのです。
そして翌日も、福岡の実家にて家族で夕食を囲んでいる時に、テレビのニュースが、普段私が生活をしている場所の風景を映し出していました。
見れば見るほど息が苦しくなるのを感じたのですが、家族の前では動揺や不安を見せないように隠しました。
私が怖がれば家族は心配し、パリに戻るなと言いだすことが想像できたからです。
私がパリではなく日本にいることで、家族は安心し、実感のない遠い国のニュースだと感じているふうでした。
そんな時、母親は「なんで新聞社が攻撃されたの?」という疑問を投げかけてきました。
まずそう疑問に思う日本人は少なくないのかもしれません。
「なぜアメリカのように大きなビルを攻撃せず、新聞社を攻撃するのか?」
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