日本の雇用システムはこのままでいいのか?
前回のコラムでは、内閣府の経済社会総合研究所の「経済環境の変化と日本的雇用慣行」という論文をご紹介しましたが、今回はその続きです。
★同論文の調査結果によれば、日本の雇用システムでは、中高年の賃金と雇用を維持するため、企業は若年層の雇用を抑制し、終身雇用の正社員として雇用するのはごく一部のコア社員(幹部候補)のみだけで、その他は、調整可能な非正規雇用やパートタイマーで賄っている、とのこと。
1975年以後に産まれた若者は、コア社員として雇用される機会を得ることが困難になっており、高い教育を受けたとしても、雇用システムの外にはじかれてしまうというわけです。つまり、日本型の雇用システムは、若者にも辛く、中高年にとっても辛いシステムなのです。
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