第7回】概念とリアルの距離をとれる日本人

京大、マッキンゼー、ホスト、船井総研という異色の経歴を経てきた若き思想家・倉本圭造さんの意欲作のエッセンスを、cakesでもお届け。今回は、薩摩藩側日本人(国内派日本人)の長所である、「概念とリアルの距離のとり方」をメジャーリーグのある事件を例にとって説明します。

「概念」と「リアル」との間のラストワンマイル(最後の一歩)

  もう少し掘り下げて、薩摩藩側(集団主義的な日本人)の方の事情を考えてみましょう。

  概念というか「頭で考えたコンセプト」と「現実そのもの」の間には、「距離」があります。

  アメリカ人はそんなものはないと思っていて、「私は3カ月の○○のコースを大学で取ったからこれができるわ」などと平然と言いますが(いやこれは半分冗談のたとえ話なんで、もしあなたがアメリカ人だとしても怒らないでくださいね)、日本人は「概念」と「現実」との間の「距離」に敏感で、そこを「密度感」を持って処理できるところが日本人の強みなわけですよね。

  アメリカ社会の強さ(と、その裏返しとしての弱さ)というのは、そのあたりの判断の難しさをすべて無視しちゃうようなところにあるわけです。すべて理屈で押し切ってしまえると思って「すべて」を組み立てている。「すべて」というのは、もう本当に「社会のすべて」と言ってもいい、個人の精神の内部だってそうやってやっていけると思っているフシがあります。

  グローバリズムとしてのアメリカ流に合わせすぎることによる日本人の長所の窒息の、根本的な構図がそこにあります。

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21世紀の薩長同盟を結べ

倉本圭造

京大、マッキンゼー、ホスト、船井総研という異色の経歴を経てきた若き思想家・倉本圭造さん。彼の処女作『21世紀の薩長同盟を結べ』は、23万字にわたる圧巻の提言書です。そんな意欲作のエッセンスを、cakesでもお届け。閉塞的な空気に包まれ...もっと読む

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DotsPolca YUKIのことを考えましたが、分かりませんでした|ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜|武田砂鉄 @takedasatetsu |cakes(ケイクス) https://t.co/fxYRZoAKPP おもしろかった。 約3年前 replyretweetfavorite