社員の英語力アップに注力する企業は多いが、「企業がグローバルで成功するためには同時に、組織としての英語力向上に真剣に取り組むべき」。こう主張するのは、近畿大学文芸学部英語コミュニケーション学科の小林一雅教授だ。
英語化プロジェクトの方法などをまとめた『「組織英語力」の作り方』を著した小林教授
社員の英語力アップに注力する企業は多いが、「企業がグローバルで成功するためには同時に、組織としての英語力向上に真剣に取り組むべき」。こう主張するのは、近畿大学文芸学部英語コミュニケーション学科の小林一雅教授だ。
個人の英語力だけでは解決できない問題を解決するインフラを含めた組織全体の英語力を「組織英語力」と呼び、その強化を提案している。
この考え方は、自身のビジネスマン時代の経験が土台になっている。
小林教授は、大手損害保険会社に29年間勤務し、うち12年間の海外勤務を含む大半を海外部門で過ごした。その間、英語インフラの不備が原因で起きるさまざまな問題に直面。日本本社と海外拠点との意思疎通の難しさを痛感した。
そこで2006年から社内で、組織英語力の向上を責任者として推進し、成果を挙げた。