こんにちは。「毎日をより良く、より楽しく過ごすためのワザ=ライフハック」を紹介するブログメディア、ライフハッカー[日本版]編集部です。cakesの連載では、テーマごとにこれまでの記事をまとめて紹介しています。
前回は「おいしいだけじゃないコーヒーの魔力」として、コーヒーがもつ体にとって良い効果や、関連する研究結果を取り上げました。“最適な飲み時”も紹介していますので、コーヒー好きならずとも、チェックしてみてください。
さて、今回のテーマは「音楽」です。特に仕事や勉強をしながら音楽を聞くことの効果について、これまでの記事から研究結果などをまとめていきます。実は、音楽のジャンルや「何をするか」によっても、効果は変わってくるようです。
目次
1. 音楽には生産性や効率を高める効果があるのか?
2. ジャンルで変わる!捗る“作業用BGM"はこれだ
3. 運動と音楽のステキな関係
1. 音楽には生産性や効率を高める効果があるのか
ウェブサイト「The Workplace Doctors」では、音楽の効果を「肯定する研究結果」と「否定する研究結果」の両方を紹介しています。イリノイ大学の研究者が行った研究では、音楽を聞くと「あらゆるタイプの作業」で対照群より作業量が6.3%向上したという結果が出ました。一方で、基本的なコンピューター作業を行う56名の従業員を対象に行った別の調査では、「音楽がない時のほうが生産性が高くなった」という結果が出ています。
ただ、研究結果を見直すと、ある程度の法則性は見えてくるようです。3人のドイツ人研究者が過去の研究結果を調べたところ、同様の研究は189も見つかりました。そのうち、関連性と信頼性のある97の研究を選んで分析したところ、結論は真っ二つに分かれました。「音楽を聴くと仕事が捗る」とする研究と「音楽を聴くと仕事の邪魔になる」とする研究がほぼ同数あったのです。どちらが正しいとはハッキリ言えませんが、共通して言えることは以下の5点です。
1. 音楽が聴こえている状態では、読解能力が低下する。
2. 音楽が聴こえている状態では、記憶能力が低下する。
3. 音楽が聴こえている状態では、運動能力が向上する。
4. テンポが速い曲は作業スピードを高める。
5. 単調な作業をする場合、気分が向上する。
つまり、音楽の効果は「場合による」というのが正しい答えのようです。どのような環境におり、どういった音や音楽を聞き、何をしているのか、そして聞く人の性格によっても、音楽の効果は変わってくるわけです。