こんにちは。「毎日をより良く、より楽しく過ごすためのワザ=ライフハック」を紹介するブログメディア、ライフハッカー[日本版]編集部です。cakesの連載では、テーマごとにこれまでの記事をまとめて紹介しています。
前回は「大そうじで見過ごしがちな4つのサムシング」として、カタチのあるもの/ないものを問わずに、整理整頓の方法やその良さについてまとめました(年末年始でなくとも役立つはずです!)。今回のテーマは「コーヒー」。朝の一杯にはじまり、仕事中の息抜きに、そしてミーティングのお供に、よく飲むという方もいるのでは。コーヒーには「おいしい」という以外にも、体にとって良い効果があるといわれています。今回はそれらの研究結果を中心に取り上げていきます。
目次
1.おいしいだけじゃないコーヒーの良い効果
2.「いつ」飲むと効果的なの?
3.でも、良いことばかりではありません
1.おいしいだけじゃないコーヒーの良い効果
コーヒーは温かくて元気になるだけの飲み物ではありません。科学者はコーヒーのさまざまな驚くべき効果について研究をしています。ただし、健康効果を期待するのであれば、砂糖やその他コーヒーに入れるものはくれぐれも控えめに。
よく聞く「カフェイン」を取ると脳はどうなるのか?
まずは、ヒトの脳とカフェインの関係について。コーヒーに関する著書を持つStephen R. Braun氏によると、起きていると脳の神経は興奮し、「アデノシン」が分泌されているそうです。神経システムでは「受容体」を通じてアデノシンのレベルを監視しており、脳や脊髄においてアデノシンが一定レベルに達すると、眠気を促すという仕組みなのだとか。大量のカフェインを摂取すると、カフェインは「『ニセ』アデノシン」のような作用を持つらしく、受容体はカフェインと結びつくといいます。
ここで重要なポイントは、カフェインが受容体と結びつくことで、ドーパミンやグルタミン酸、グルコースといった脳の興奮性神経伝達物質が自由に動けるようになること。つまり、カフェインは脳に直接「アクセル」をかけているのではなく、「ブレーキ」が効かないようにして、これらの神経伝達物質をサポートしています。よって、連日の徹夜勉強の疲れを一掃はできませんが、朝の眠気を引きずらないようにはできる、というわけです。効果の強さや長さはヒトによって異なりますが、このような現象はコーヒーを飲んで5分も経たない内に起こるそうです。
コーヒー飲むことで期待できる効果たち
以下、食と健康に関するブログ「AuthorityNutrition」の記事より、コーヒーに期待できる6つの効果を取り上げます。記事では実験過程なども載せていますが、今回は効果のみを抜粋しました。
1.頭をよくする効果
カフェインは、脳内で神経伝達物質の抑制を強力に阻止し、それが覚醒効果をもたらします。気分だけでなく脳内の機能も向上させるというCarrie H. S. Ruxton博士らの実験結果もあります。
2.脂肪を燃焼させ身体能力を高める効果
Doherty M氏らの研究などをまとめると、カフェインは新陳代謝率を上げ、脂肪組織から脂肪酸を集めるのを助け、身体能力を向上させる働きもあるとされています。
3.糖尿病のリスクを下げる効果
Rachel Huxley博士らの研究によると、2型糖尿病のリスクが軽減されるという結果がでました。
4.アルツハイマー病やパーキンソン病のリスクを下げる効果
『European Journal of Neurology』に掲載されたL. Maia氏らの論文をはじめ、コーヒーを飲むことで神経変性の病気であるアルツハイマー病やパーキンソン病、および認知症のリスクが下がったという研究結果があります。
5.肝臓にやさしい効果 肝臓がんや肝硬変のリスク引き下げるなど、特定の肝疾患から身を守るというGiovanni Corrao氏らの研究結果もあります。
6.栄養と抗酸化物質が含まれている「Nutritiondata」によると、コーヒー1杯には、パントテン酸(ビタミンB5)、リボフラビン(ビタミンB2)、ナイアシン(ビタミンB3)、チアミン(ビタミンB1)、カリウム、マグネシウムなど、それなりの量のビタミンやミネラルが含まれています。また現代の食生活において、抗酸化物質を一番多く摂取できるものでもあります。