僕は自閉症の自分を、小さい頃は悪い人間だと考えていました。いつもみんなに注意され続けていたせいでしょう。けれども、成長するにつれて、それは間違いだと気づいたのです。
もしも、気づくことができなければ、今とは全く違った人生を送っていたのかもしれません。
「自分は悪くない」というのは、ともすれば、身勝手な考え方だと思われがちですが、そんなことを言われれば、僕たちのような人間は生きる意味を見失ってしまいます。
直したいと思っているのに、注意をされても直せない人間がこの世に存在するのです。
その理由は様々です。
注意されてもどうしていいのかわからない、行動のコントロールがきかない、情緒が安定しない、などの問題を抱えながら生きている人がいます。そんな人たちを、どうすれば助けてあげられるのでしょう。