本屋さんにふらっと立ち寄る意味
いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。
最近ちょっと気になっている雑誌がありまして、仕事で必要というほどでもないから、本屋さんで中を軽くチェックして、良かったら買おうかな、なんて思っているんです。
僕が店にいくまでの間でよく寄る本屋さんって、渋谷センター街入り口の大盛堂書店と渋谷TSUTAYA、そして渋谷LOFTの中の紀伊國屋があるんですね。そこにその雑誌、売ってるかなあ、まあ売ってるだろうなあ、とは思うものの、売ってなかったら、いつも出勤で通っている道とは違うちょっと遠回りのルートを使わなければいけません。
僕が出勤で使っている道では、他にも啓文堂書店とMARUZEN&ジュンク堂書店があるのですが、それぞれビルの地下とビルの最上階なんです。特にジュンク堂はとても広くて、行ったら絶対にあるのはわかっているのですが、ちょっと躊躇してしまいます。
ところで昔は、今H&Mが入っているビルにまるごとブックファーストっていう本屋さんが入っていたんです。そこがあった頃は、別に何の目的もないのに、3日に1回くらい、ふらっと立ち寄っていたんですね。
立ち寄って何をしていたかというと、最近出た雑誌を表紙だけ眺めて、気になる特集があれば手に取って中をパラパラッと見て、気になったら買うし、それほどでもなければまた隣の雑誌をパラパラッてことをしたり、新刊のコーナーにいって、「あ、村上春樹の新刊出たんだ」って気づいてそれをレジに持っていったりしていたんです。
今だと村上春樹の新刊が出るのは本屋に行く前から知っているんです。何かとSNSのタイムラインに流れてきますから。なんならどんな内容かも知っているくらいです。でもインターネットがなかった頃は、本屋さんで「あ、こういうの出たんだ」ってそこで初めて知ったんです。
雑誌って若い人は想像がつかないと思いますが、インターネットがなかった頃は、「銀座にGINZA SIXという商業施設ができて、こういう店舗が入っているらしい」っていう情報とか、「こういうアーティストが来日予定で、こういう人たちがオススメしていて」っていう情報とかは、みんな雑誌でチェックしていたんです。
もちろんテレビやラジオや新聞でも、そういう情報はなくはないのですが、その3つに出るってことは、もはや「世の中の誰でも知っている情報」だったんですね。それが雑誌だと、雑誌ごとの特徴があって、その雰囲気が好きな人が「この雑誌がそこまでオススメするんだったらこの映画チェックしておこうかな」っていう風に参考にできたんです。ちょうど今の、「インフルエンサー」と同じ感じでしょうか。