​河瀨直美監督への疑問

まもなく公開される東京オリンピック公式記録映画。その監督である河瀨直美には、公開以前より様々な批判が飛び交っています。終わったあとも批判がやまない東京オリンピックの公式記録映画問題について考えます。

羽賀研二「誠意大将軍」

このcakesのサイトが、記事の更新を7月いっぱいで、公開を8月いっぱいで終えてしまうそうだ。もう8年以上も書き続けてきたので、残念だなという気持ちが強い。だが、どんなことでも、始まれば終わるのだから、「終わります」と言われたならば、(「えっ、どうして終わるんすか?」と聞き込んだ後で)「そうですか」と受け入れるしかない。その昔、羽賀研二が、付き合っている女性の父親に「誠意を示します」と繰り返した結果、「誠意大将軍」と呼ばれていたが、cakesは、各種記事を読み続けてくださった人たちに最後まで誠意を見せて欲しいなと思うし、そのためにも個人的には、7月末まで淡々と更新し続けるつもりでおります。当時の羽賀研二の誠意を具体的には記憶していないのだが、「誠意大将軍」という言葉はなかなか悪くない。

繰り返し使われる「事実」「真実」

さて、今週末から東京オリンピックの公式記録映画『東京2020 SIDE:A』が公開される(『SIDE:A』がアスリートを中心にした作品/『SIDE:B』がアスリート以外を中心にした作品で24日公開)。もちろん、映画本編についての論評は実際に鑑賞してからにするが、現時点でも疑問がある。この映画の告知ポスターには、繰り返し「事実」「真実」という言葉が使われている。メインコピーには「750日5000時間の『事実』と『真実』」とあるし、宣伝文にも「『東京2020オリンピック』の2つの事実」や「あなたにとっての東京2020オリンピックの『真実』が見えてくる」とある。

大切な立脚点である。なにせ、いくつもの「事実」や「真実」が隠されたままだ。招致時にシンガポールのペーパーカンパニーに支払われた2億数千万円はどうなったのだろう。環境に優しい五輪を謳いながら、新国立競技場建設にインドネシアとマレーシアの熱帯天然林から伐採した木材を使用した件はどうなったのだろう。「神宮の杜と調和する」というコンセプトで作られた新国立競技場に続くように、神宮外苑の再開発が強行されようとしているのをどう捉えるのだろう。

主題に向かっていける立場なのか
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武田砂鉄責任編集。多量記事で多角的に、「TBSラジオ」を物語る。

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ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜

武田砂鉄

365日四六時中休むことなく流れ続けているテレビ。あまりにも日常に入り込みすぎて、さも当たり前のようになってしったテレビの世界。でも、ふとした瞬間に感じる違和感、「これって本当に当たり前なんだっけ?」。その違和感を問いただすのが今回ス...もっと読む

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コメント

nkgkoukan 河瀨直美監督への疑問 https://t.co/3hq6anhscU #スマートニュース 2ヶ月前 replyretweetfavorite

TZfpP9vzqrYRiQF 河瀨直美監督への疑問 #SmartNews 是非皆さんに、この武田砂鉄氏の文章を読んで貰いたい! 感じたものの確かさに気づくことができる筈。 https://t.co/7rJyFw5n7u 2ヶ月前 replyretweetfavorite

wuxiaopak 河瀨直美監督への疑問 #SmartNews 河瀬直美評としては、なかなかいいね。 とにかく河瀬の権力との、政権との癒着をはっきりさせないと。砂鉄頑張れ‼️ https://t.co/raEFcvcXQd 2ヶ月前 replyretweetfavorite

YAMANOBE_kazuto 河瀨直美監督への疑問 #河瀬直美 #武田砂鉄 https://t.co/sw91qzrYMR 2ヶ月前 replyretweetfavorite