調味料入れはどうやって選ぶのか
この連載では塩や砂糖といった定番の調味料の「いちばん」をおすすめしてきました。ところで、塩や砂糖は袋のままだと使いづらいので、別の容器に移す必要があります。今日は使用頻度の高い塩と砂糖を保存する調味料入れについて解説します。
まずは材質から見ていきましょう。調味料入れにはガラス、磁器、陶器、プラスチック、ホーロー、ステンレスがあります。
お店では塩の保存にステンレスの角缶が多く使われています。ゴミやホコリが入らないように蓋は必要ですが、調理中の開け閉めがかんたんなのが重要。ステンレスの角缶が使われている理由は蓋にパッキンなどがなく、開け閉めが容易だからです。
ただ、ステンレスには弱点があります。傷がついたりすると塩と反応してサビが出てくるのです。そのため、家庭では陶器や磁器の調味料入れが重宝されます。陶器や磁器には割れる、というリスクがあるのはご存知の通り。
ステンレスと同様にホーローも表面の加工にヒビなどが入ると、内側の鉄が錆びてしまう恐れがあります。ガラスには「割れる」という弱点があり、プラスチックはガスコンロの近くで使ったりすると変形するリスクがあり、使っていると傷がついて曇ってきます。このように素材はすべて一長一短。誰にとってもベストな材質はありません。
材質の次に大事なのが口径
次に見るべきは口径。塩は少々、ひとつまみ、ふたつまみ、という具合に指で測ったり、小さじ1、大さじ1というように計量スプーンでとったりするので、ある程度の大きさが必要だからです。
また、忙しいお店では容器の蓋に穴が空いている「塩缶」という調味料入れを使っているところも多いです。穴が空いている「塩缶」の長所は「誰でも均一に塩が振りやすい」「多少、手が濡れていても問題なく使える」という点。一方、塩の量を計れないのでプロ向けです。また、パスタや野菜を茹でる時にたっぷりと塩を加えるときには難儀するので、家庭ではおすすめしません。
おすすめ商品は残念ながら廃盤に…
以上の点を踏まえて僕が使っているのはこちらの製品です。