カウンター席を使いたがる若いカップル
いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。
先日、居酒屋を経営している友人から、こんな話を聞きました。
「林さん、最近予約の時にカウンター席でお願いしますって指定する若い二人組のお客様が多いんだよね。うちってカウンター席に座ると料理しているのが見えるから、そういうのに興味あるのかな、ちょっと料理人と会話したいのかな、って思ったら、別にそういうのは全然見ていなくて。
うちのお店のカウンターって常連さんが多くて、結構隣同士で会話するじゃない。でもカウンター席を予約してきたお客様って、その二人だけで会話しているだけで、隣になったお客様と会話するのは嫌がるんだよね。会話したくないのはわかるけど、だったらテーブル席に座ったらいいと思うんだけど……」
たまにbar bossaでも、別にマスターの僕と会話したいわけでもないし、カウンターの他のお客様と会話したいわけでもないのに、「カウンター席をお願いします」っていうカップルの方、いらっしゃいます。
僕は仕事柄、いわゆる「恋愛本」をよく読むからわかるのですが、たぶん、「デートは向かい合うテーブルよりも、隣に座った方が盛り上がる」っていう、「デート必勝法」を見ているからじゃないかと思います。というような話をその人にしたら、たしかに決まってデートで利用している雰囲気だった、と言っていました。
お店のカウンター席って、その店によっていろいろな雰囲気があるから、必ずしもデートに合うとは限らないんですよね。常連さんがカウンターに多い店はまさにそうです。こういう、「お気持ちはわかるのですが、他のお店とうちのお店はちょっと違いますよ」っていう、すれ違いってよくあるので、今日はそんな話を。