値段が全然違う…!悩むニンニク選び
ニンニクは常備しておきたい食材。パスタから炒めものなどさまざまな料理のベースとして活躍しますが、スーパーに行くと国産や輸入物など意外と種類があり、価格も様々です。
「こっちで本当にいいのかな」
と悩みながら買っている方も多いのでは。というわけで、今日はニンニクについて解説します。
スーパーに並んでいるニンニクは大きく3つ。国産ニンニク、スペイン産、中国産です。新型コロナウイルスの影響などで中国産のニンニクの輸入量は減っているので、国産とスペイン産しか置いてないスーパーも多いでしょう。価格は国産が一番高く200円前後、スペイン産は120円前後とおよそ2倍の差があります。
国内におけるニンニクの一大産地は青森県。よく考えると青森は寒い県ですが、スペインという国は温暖な気候。じつは青森県産とスペイン産はニンニクの品種が違うのです。
青森県のニンニクもいろいろな品種がありますが、大別するとすべて寒地系に分類されます。代表的なものとしてホワイト種(例えば福地ホワイト六片)があり、粒が大きいのが特徴です。国産は貯蔵期間が短く、風味はマイルド。
一方、スペインで栽培されているのは暖かい場所を好む暖地系のニンニクです。こちらは粒が小さめ。貯蔵期間が長いので風味が強く、刺激臭があり、辛みが強いのが特徴です。
スペイン産と国産の見分け方はかんたん。皮の色が紫がかっているのがスペイン産(モラード種)で、白いのが国産です(スペイン産のホワイト種もありますが、スペインでの生産量が減少していることもあり、流通量は減っています)。もちろん、国産でも沖縄や九州では皮が紫の品種が栽培されていますが、貯蔵期間の違いもあり、輸入品よりはニンニク臭が控えめです。
中国産はスプリング種と呼ばれる粒が小さいニンニクがほとんど。香りづけなどの用途では国産品との差がつきづらいので外食などで多く使われていますが、辛みが強く生食には向きません。
国産は糖度が高く、スペイン産は香りが強い
国産のニンニクの特徴は高い糖度。試しに買ってきた青森県産のニンニクの糖度(Brix)を測ってみると約42%でした。この糖度はニンニクに含まれる多糖類に由来するので甘くはありませんが、ニンニクの特徴の一つになっています。
スーパーで買ったスペイン産は約38%とやや控えめ。
ニンニクは料理に合わせて決めるのが正解
国産のニンニクは香りがマイルドで甘みが強いという特徴があるので、例えば「旬の『初鰹』をおいしく食べる一工夫」という記事で紹介したように、生のニンニクスライスを薬味として添える場合はこのような国産のニンニクをおすすめします。
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