日本史における天皇#4】光格天皇 密かに幕末への流れを用意

この連載では、週刊東洋経済に掲載された記事からcakes読者にお読みいただきたいテーマをピックアップしてお届けします。(提供元:東洋経済新報社)

※この記事の情報は、『週刊東洋経済』2019年9月9日発売当時のものです。

天皇の復権を図った
光格天皇 密かに幕末への流れを用意

東京大学名誉教授・藤田 覚

 江戸時代に在位した天皇は後陽成(ごようぜい)から明治まで16人いるが、皇位継承は順調ではなく、明正(めいしょう)・後桜町(ごさくらまち)の女性天皇2人、閑院宮(かんいんのみや)家の王子から養子になった光格天皇など、やっとのことで皇位をつないできた。生前譲位が常態の江戸時代、譲位は幕府の許可制であり、在位中に死去すると後継の決定も幕府の承認が必要で、皇位継承すら幕府の許可が必要だった。また江戸時代、天皇に残された権限といわれた①官位授与、②改元、③暦作成も、武家官位は将軍の決定を認証するだけ、改元は朝廷が出した候補のうちから幕府が決定、暦は実質的に幕府天文方(てんもんがた)が作成など、いずれも幕府が権限を握っていた。すなわち、「すべて武家が取り仕切る世」(後水尾(ごみずのお)天皇)だったのである。

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