11. 仕事に行きたくないときに読みたい本
『荒涼館』
チャールズ・ディケンズ ( 1 ~ 4 、佐々木徹訳、岩波文庫、二〇一七年)
効く一言
「あなたはいそがしくよくはたらくし、きれいずきで、ほんとにとくべつな境遇にいらっしゃる。だから、理にかなってますの」
「もうなんか、明日仕事行きたくないなぁ」って日、ありますよね。
どろどろ~っとした感情の渦がお腹の奥のほうで溜まってて、ああもうぜんぶ嫌だな、と思いつつ、リフレッシュするほどの元気も出ない日。かといって飲みに行ったら明日に差し障りが出るのも分かってるし、人と会ってさらに元気が削られるのも分かってる。甘いものや炭水化物を食べるのも太るし……って思うのは私だけ?
そんなことを思っても、やっぱり明日はやってくるのが世の常。たまには休んでも大丈夫……って言われたところで休めないときもある。いやほんとに。そんな簡単に休んでいいとか言わないでほしい。
そんな日は、甘いものを食べたり、お酒を飲んだりして、元気を出すのもいいんですが。私のおすすめは『荒涼館』を読むことです。『荒涼館』とは、ディケンズの長編小説。どれくらい長編かといえば、岩波文庫で全四巻あるんですからたいしたものです。長い。