自民党総裁選ばかりやっている

今回の「ワダアキ考」は既視感のあるお話を集めました。ちょっと引っかかるけど、なんとなくの雰囲気で進んでしまう世の中について考えてみましょう。

1:接触機会を増やす

自分の本が、本屋さんの見えやすい位置に積まれていると嬉しい。多くの人の目にとまり、「こいつの本を手に取ってみようか」と考えてくれる人が増えるからだ。出版社の営業部員が売り込んでくれたのかもしれないし、書店員がこいつの本をプッシュしてみようと思ったからかもしれない。誰かが、本に接触する機会を増やそうと試みてくれたおかげで、自分の本が目にとまる。その本屋さんで手に取らなかったとしても、別の本屋さんでも見かけ、「あっ、この本、この前行った本屋さんでも見かけたな」と気づき、いよいよ手に取ってくれるかもしれない。

手に取るものの、3秒ほどで立ち読みを止める。なぜなら、隣にもっと興味のある本があったから。それでも、ある日、SNSを眺めていたら、あの本を推薦している人のコメントを見かけて、いよいよ本格的に立ち読みしてみる。買ってみるか、となる。接触機会を増やすというのは、どんな宣伝であろうとも基本的な作業である。

2:選択肢を勝手に絞る

ある雑誌で、「今年はコロナ禍だけど、来年の秋はココに行きたい!」特集を組むこととなり、編集会議で、やっぱり王道の「箱根」、そして、あの紅葉は欠かせないので「日光」、海の幸を味わうには「熱海」、あまり知られていない穴場の多い「房総」の4つを紹介することに決めた。その4つを比較するようにして、「グルメ」「旅館」「レジャー施設」「交通機関」「ナイトスポット」などの項目を用意した。その雑誌を読んだ人が、「そうだなぁ、読み始めた時は、この中だったら箱根かなと思っていたけど、熱海が知らない間にこんなにイイ感じの観光地になっていたと知ったから、熱海にしよう」という考えに至った。

こうして比較される時、そもそも比較されない選択肢のことは、頭の外に追い払ってしまう。友人に「雑誌で読んだんだけど、来年、熱海に行こうよ」とLINEしたところ、「えっ、先月やりとりした時、そういうベタな観光地じゃなくて、もっと、ひっそりとしたところに行きたいねって言ってたじゃん」と返ってくる。選択肢を勝手に絞ると、その中から選んでしまいそうになるが、そもそもそんなつもりはなかったはずなのだ。

3:何もしなかったのに改革するとか言う
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ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜

武田砂鉄

365日四六時中休むことなく流れ続けているテレビ。あまりにも日常に入り込みすぎて、さも当たり前のようになってしったテレビの世界。でも、ふとした瞬間に感じる違和感、「これって本当に当たり前なんだっけ?」。その違和感を問いただすのが今回ス...もっと読む

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コメント

ActSludge ■[#投票倍増委員会 会員] ) ▶ 23日前 replyretweetfavorite

10ricedar *結論 テレビは見なければ良い 25日前 replyretweetfavorite

bIed58CnZgwsZLQ 今まで何もやっていないし、30年近くデフレを脱していないことのみを鑑みてもいらないですね! #自民党を廃党に https://t.co/WZufluxMoJ 27日前 replyretweetfavorite

LaymanNameless #スマートニュース 27日前 replyretweetfavorite