「料理」と聞くとまな板で野菜を切ったり、フライパンで食材を炒めたりと調理作業そのものが連想されますが、実際の料理では同じ、あるいはそれ以上に「片付ける」という作業が重要です。
なかでも比重が大きいのが「洗う」作業。洗うのに必要不可欠な道具が「キッチンスポンジ」です。(この連載で毎回、言っていますが)道具次第で作業性は変わってきます。適正なスポンジを選べば、毎日の料理もぐっと効率的になるでしょう。
数あるスポンジの中でいちばんのオススメは?
キッチンスポンジは大きく3つに分類されます。ウレタンタイプ、セルロースタイプ、ポリエステルタイプです。
ウレタンタイプは最も一般的なスポンジでしょう。ウレタン=一般的なのはポリウレタンなどのウレタン系発泡素材性のスポンジは『汚れをこすりとる面』と『水を含み洗剤を泡立てる部分』で構成されています。
『汚れをこすりとる面』はザラザラした面です。この部分には不織布が貼ってあり、その硬さによって用途は変わってきます。やわらかいほうがコップなどは洗いやすいですし、逆に研磨剤が入った硬い面がついたスポンジを、ガラスや食器などに使えば傷がついてしまいます。スポンジのパッケージには焦げ落とし用や食器用など用途が記載されているので、それに従ってください。
『水を含み洗剤を泡立てる部分』はスポンジ状の部分です。気泡が水を含むので、食器用洗剤を希釈→保ち、効率的に洗えます。製品によって目の細かさが異なり、細かいほどやわらかく細かい泡も立ちますが水切れは悪くなります。粗いと水切れはいいのですが、洗剤の保持力は弱くなります。なかなか難しいところで、最近では細かい目と粗い目の2層式になっているスポンジなども出回っています。
ウレタン製以外にはセルロース製のスポンジがあります。セルローススポンジは皿を洗う専用の製品で、吸水性がいいのでテーブルや作業台の掃除にも使われます。不織布+ウレタン製のスポンジと比べると洗浄力は劣りますが、やわらかいので皿を傷つけず、細かい部分も洗えるのがメリット。ただ、汎用性はありません。
ポリエステル製のスポンジもあります。ポリエステル製のスポンジは水分を吸収しやすいのが特徴。ネットに包んだ製品が多く、ネットが研磨の役割を果たします。そのため「洗剤を使わなくてもきれいになる」と謳っている製品も見かけますが、水切れはやや悪く、扱いにくいかもしれません。スポンジは洗浄力ばかりに目がいきますが、同じくらい水切れも重要です。水をしっかり切らないとカビなどの原因にもなり、衛生的ではないからです。
さて、これら数多くあるスポンジからなにを選んだらいいのでしょうか? 抗菌性や耐久性なども考える必要がありますし、キッチンでもスポンジは目につく場所に置くため、見た目も無視はできません。そうした点を踏まえて今回、ぼくがオススメするスポンジはこちらです。