ごはんと梅干しとゴマとぬか漬け。これで日々満足できれば、多少ボケたとて自立して機嫌よく生きていけるんじゃないか?
連載も今回で7回目。なのにいつまでたっても、具体的な「ノー家事」、つまりは料理とか掃除とかをどうすればラクに済ませられるのかって話が始まらない……とお嘆きのあなた。
そうですよね。すみません!
でもなにとぞもう少しだけ、クッとこらえて是非お付き合い願いたい。
なぜって今回これから書くことが、そもそも家事が得意でもなんでもないズボラな私が、このような公の場にて恥を忍んでも家事の話を書かねばならぬと思った最大の動機であり、是非とも一人でも多くの人に考えてもらいたいことだからだ。
それは、「老後と家事」についてであります。
ナニ、老後と……家事? 一体そこに何の関係が……? ハイもちろん私もずっとそう思っていた。老後も、家事も、それぞれ現代における解決困難な大問題にはちがいないけれど、全くジャンルの違う話である。関連づけて考えたことなどあるはずもなかった。
そう、我が母の老いに直面するまでは。