※牧村さんに聞いてみたいことやこの連載に対する感想がある方は、応募フォームを通じてお送りください! HN・匿名でもかまいません。/バナー写真撮影:田中舞 着物スタイリング:渡部あや
誰かにとってのハッピーエンドに、人生、誘導されたくないな。自分の人生、どうしていくかは、最終的に自分で決めたい。という人生相談連載、「ハッピーエンドに殺されない」。
当連載にぴったりのご投稿をいただきました。
「社会人女性は化粧をすべき、と言われた」
あなたは、あなたを、社会人、女性、と思っていらっしゃらないかもしれない。けれど、「人を分類し、あるべき姿を押し付ける」という人は、どこにでもいるわけで。そういう人にそれやられたとき、どうする? って話をします。
「気にしないで! 自分らしくね!」 以 外 で。
それでは、ご投稿を紹介します。
突然の相談ですが、どうしても牧村さんに、聞いて欲しくなったので投稿します。
自分は化粧をしたいと思わず、興味もないのですが、女性は化粧をすべきと言われ、ウッと思ってしまうことがあります。
例えば親に、「女子なのにおまえは化粧に興味がないな」と言われたり、友人にも、「化粧に興味ないのはおかしい、社会人になったら化粧すべき」といった意味のことを言われ、
「自分はそう思わない、そう思わせる社会がおかしいのでは?」
「いや、そうは思わん」
と、平行線になりました。
周りからこう言われることによって、化粧に興味がない、化粧をしたくない自分が悪いのだろうか、間違っているのだろうか…と思ってしまい、気持ちがぐらつきます。
こう考えたくはないのですが、化粧に興味がないことは、やはりおかしいことで、興味を持つべきなのでしょうか。
罪悪感を持たずに、自分の気持ちを保つ方法が知りたいです。
日々、お疲れ様です。
ここで私が「あなたはおかしくないですよ、社会人女性であろうが化粧に興味がないなら無理しなくていいんです、あなたらしくね!」みたいなことを言うのは簡単です。けど、そう言う安易な慰めとフォロワーづくりをやらない連載であるということは口を酸っぱくして申し上げています。
では、何をするか。
化粧のことのみならず、かなりいろんなことに応用できる対応策を、一案として紹介します。
それは……
野良学者になることです。
野良学者とは何か。
「世の中にはこういうことがあるのか! これはなぜ、どのようにして起こっていることなんだろう?」っていうスタンスで、世界を面白がることです。
別に学位とか学校とかに関係なく、野っ原にピャーっと出ていくみたいに。
「この人とは意見が合わないけど、なぜこの人がこう考えるのか聞いてみよう」
「わたしが苦しいと思っているこの考え方、どういう背景で出てきたのか、調べてみよう」
みたいな。ね。
こうやって、世界を面白がって知ろうとすること……おかたく言えば、「学術機関に所属せずに学問すること」を、「在野研究」と言ったりします。この「在野」の「野」の字をもらって、わたしは、世界を知ろうとしている状態の自分を「野良学者」と自分で呼びます。野良猫みたいに自由気ままに、あちこち、世界を調べるぞ。って、感じで。
以下、具体的にどうしてるかをお話しします。