たった10分でとれる昆布出汁! 実は高級品がよいとは限らない。

ふだん昆布で出汁はとらない、という人も多いかもしれませんが、実は昆布は即席でとれる手軽な出汁素材。味が足りないと感じた時に後から入れてもいいそうです。そんな昆布ですが、スーパに行くとさまざまな種類の商品が並んでいて、どれを選んだらよいか分からないという声も。料理家の樋口直哉さんが、家庭で使うのにベストな昆布をオススメしてくださいました!

和食の基本の出汁は〈かつお節〉と〈昆布〉。最近では〈わざわざ出汁を用意する必要ない〉という意見も出てきていますが、出汁は〈おいしさ〉を担保するもの。料理の味を底辺から下支えしてくれます。つまり、料理の技量に自信がなくても、昆布やかつお節を上手に使うと、料理をおいしく作れるのです。

昆布出汁にはあらかじめ水に漬ける、あるいは冷蔵庫で一晩置く、といった方法をイメージする方も多いですが、実はインスタント出汁感覚で手軽に使える食材です。というわけで、今日は昆布を勉強していきましょう。


昆布を見分けるカンタンな方法

かつお節と同じく、昆布も種類がたくさんありますが、見分けるコツはカンタン。昆布の用途はパッケージにかかれている名前で判断できます。

道南で採れる「真昆布」は最も代表的な出汁昆布で、上品な甘みをもち、澄んだ出汁がとれます。大阪では一番人気がある昆布で「山だし昆布」という名前がついている商品もあります。

「利尻昆布」は稚内沿岸、利尻島、礼文島で採取される昆布。真昆布と味の傾向が似ていますが、より上品で澄んだ出汁がとれます。かすかな塩味が特徴で、京都の料亭が愛用していることから評価が高い昆布です。

「羅臼昆布」は道東、知床半島の一部の沿岸のみに生息しています。黄金色をした濃厚な味の出汁が引けるので、出汁の王様とも呼ばれます。真昆布や利尻昆布より繊維質が少なく、そのまま食べてもおいしい昆布です。黒っぽいものと褐色っぽい色合いのものがあり、それぞれ黒口と赤口と呼んで区別しますが、味の違いはそれほどなく、北陸では赤口が好まれます。

「日高昆布」は三石昆布とも呼ばれ、繊維質がさらに少なくやわらかい昆布です。これまでの昆布と比べると出汁としての味は弱いのですが、関東では昔から出汁用昆布として使われてきました。

「早煮昆布」というのは長昆布や厚葉昆布、あるいは一年ものの若い昆布のこと。出汁をとるにはあまり向いてませんが、昆布巻きや佃煮、おでんには最適。そのまま食べる専用の昆布です。

さて「オススメは?」と聞くと関東の昆布屋さんは「万能な日高昆布、それも上質なもの」と答えるでしょうし、福井の昆布問屋さんであれば「蔵で寝かせた利尻昆布」というかもしれません。あるいは大阪の昆布問屋であれば「一等品の真昆布」と即答するでしょう。人によって答えが変わってくるのが昆布の世界で、それ故に難しく感じる人もいるでしょう。

今回、僕がオススメするのはこちら。

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樋口さん、どれがいちばんですか?

樋口直哉

包丁、まな板、鍋、フライパン、塩や醤油などの台所に欠かせない品々について、食の博識・樋口直哉さんがベストと思う一品を紹介します。なぜ、それがベストなのかという理由や選ぶときのポイントを解説するので、これを読めば迷わず納得してその品物を...もっと読む

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コメント

m_hibi 述べられていることは まったく正しいのだけど。。 生産地ごとの比較だけ?? う~む 腕組み まぁ誰でも簡単に手に入れるものではないのかもしれないから仕方ないか https://t.co/18TsRwz0Ag 3ヶ月前 replyretweetfavorite

mizukisekiya 羅臼昆布使ったことなかった。さっそく買ったぞー!明日届く✨ 4ヶ月前 replyretweetfavorite