コロナと禁酒法

緊急事態宣言が6月20日まで延長されました。酒類提供禁止要請によって、苦境に立たされる飲食店が増えています。渋谷で20年以上バーを営んできた林伸次さんは、今、どう感じているのでしょうか。

コロナ禍の中でお酒を出すお店

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

ホテルニューオータニが「スーパールームサービス」というサービスを開始したのはご存知でしょうか。緊急事態宣言の間だけ、宿泊してくれた人にいつもより豪華な食事やお酒のルームサービスを提供するというサービスです。新型コロナで外食や旅行に行けない人たちをターゲットにしていて、もちろんお酒の提供もしています。

「あ、その手があったのか」ですよね。ホテルに宿泊して、部屋にルームサービスで、サンドイッチやビールを持ってきてもらうのは、役所からしても違反じゃないそうなんです。「お部屋をレストランとしてご利用ください」ということなのでしょう。

ところで、緊急事態宣言が出た最初の頃、「酒の持ち込みOKにする」という作戦を多くの飲食店が取ったのをご存じでしょうか? 居酒屋で入場料1000円を払うとお客様はお酒の持ち込みができるようになり、店内で飲むのは大丈夫、お店がお酒の提供はしていない、ということらしいんです。もちろん、今はこれに対してお役所側が「禁止」を呼びかけています。

あるいは、テラスのある商業施設にある飲食店なんかでは、持ち帰りでお酒もOKにしている店がありました。そこで持ち帰りを買って、目の前のテラスで食べるわけです。テラスは飲食店の施設ではないので、ルール上問題ないということのようでした。

こういう、「法の目」をかいくぐって、なんとかしてお酒を出して営業する店、いっぱいあります。今でも夜、渋谷を歩いていると、客引きが結構いるんです。「うち、お酒飲めますよ」って声をかけてくるんですね。ついて行ってないので実際どのような形態を取っているのかわかりませんが、なんらかの方法でお酒を出しているんでしょうね。

もちろん、これについては賛否あると思いますが、でもこういうお酒に関する「お上と民衆との駆け引き」って大昔からやってきているんです。

民衆はいかにしてお酒を飲んできたか

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ワイングラスのむこう側

林伸次

東京・渋谷で16年、カウンターの向こうからバーに集う人たちの姿を見つめてきた、ワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林伸次さん。バーを舞台に交差する人間模様。バーだから漏らしてしまう本音。ずっとカウンターに立ち続けて...もっと読む

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コメント

wonosatoru https://t.co/8xM9iLlbcU 5ヶ月前 replyretweetfavorite

9drops_com #スマートニュース 5ヶ月前 replyretweetfavorite

bar_bossa 今回の件で、日本人の法意識が変化するのでは、という話です。 5ヶ月前 replyretweetfavorite