わかる日本書紀

顕宗天皇、父を殺した先代天皇への復讐計画立案【第23代⑤】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した書籍『わかる日本書紀』シリーズ第3巻から、日本の正史を学ぶ連載。今回は第23代、顕宗天皇の御代のお話。

ヲケ、復讐を思いとどまる

顕宗二年三月三日、奥御殿の庭園に出かけて曲水(ごくすい)の宴を催し、側近の臣下たち、臣(おみ)、連(むらじ)、国造(くにのみやつこ)、伴造(とものみやつこ)※1を集めて、酒宴を開きました。臣下たちは、しきりに万歳と称(たた)えました。

八月一日、天皇は、皇太子オケに、こう語りました。
「我らの父君は、罪なくして雄略天皇に射殺され、骨を野に捨てられ、今も、きちんと納めることができない状態だ。
憤りと嘆きで、心がいっぱいだ。寝ても覚めても泣き、仇を討ちたいと思っている。『父の仇とは、共に天を戴かず、兄弟の仇とは、常に戦う備えをしておき、友達の仇とは、同じところに住まない』ということわざがある。
匹夫の子でさえ、父母の仇がいれば、苫(とま)に寝て※2盾(たて)を枕にして居場所を共にせず、いつも武器を用意して、どこで出会っても、即座に闘うものだ。
まして、私は天子になってもう二年になる。雄略天皇の陵(みささぎ)※3を壊して、その骨を砕いて投げ散らしたい。今、報復すれば、孝行になるではないか」

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わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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