衝撃! 住めない街#11】官民連携プロジェクトの思惑 PFI開始20年の通信簿

日々、あふれる経済ニュース。じっと眼をこらすと、そこには挑戦や成功、葛藤や挫折があります。この連載では、週刊東洋経済に掲載された記事からcakes読者にお読みいただきたいテーマをピックアップしてお届けします。

※この記事の情報は、『週刊東洋経済』2020年1月27日発売当時のものです。

 官民が連携して公共施設を運営するPFI制度が始まって約20年。案件は公民館から病院や刑務所まで740件、総事業規模は6・2兆円強に積み上がった。

 PFIとは民間資金等活用事業の頭文字を取ったもの。従来の公共事業は自治体が施設を建てる際、細かく仕様を決め、専門の各業者に設計や建設、維持管理を発注する必要があった。これを仕様発注という。一方、PFIは性能発注といって大枠のみを決めて発注する。民間業者がこの事業に特化したSPC(特定目的会社)を組成。ノウハウを生かし、資金調達から設計、建設、維持管理まで一貫して行うという点に特徴がある。

 メリットは2つ。まずは民間業者のノウハウを活用することで事務作業の効率化や建設費、維持管理費の削減を行うことができる。行政より民間が手がけたほうが効率的にできるという試算を示した指標がVFM(バリュー・フォー・マネー)。日本PFI・PPP協会の調べによれば、約4割の案件でVFMは10%を超える。PFIを推進する内閣府は「財政負担は軽減されており、当初予期した効果は出ている」(PFI推進室)と強調する。

 もう1つは事業費の延べ払い効果だ。PFIなら自治体は公共施設を建設する際に巨額の資金調達をする必要がなく、長期にわたってSPCにサービス料や施設使用料を支払えばよい。財政支出の平準化が可能になる。

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