ものを頼むときには、ストレートかつフェアな言い方で

ビジネスの場で重視されるコミュニケーション能力。この連載では、20代の若手ビジネスパーソンに向けて、仕事が抜群に進めやすくなるコミュニケーションのメソッドを紹介していきます。第2回目は「ものを頼むとき」。相手を気遣ったつもりの表現は、時に誤解を生み、迷惑をかけてしまうことも。相手に気持ちよく引き受けてもらうにはどうしたらいいのでしょうか?

誰かに頼みごとをしたい。仕事をしていると、そんなシチュエーションに繰り返し遭遇します。学生時代のように、「気が合う相手だけにお願いする」というわけにはいきません。無愛想でとっつきづらい先輩にも、いつも不機嫌そうな上司にも、「お願いします!」と切り出さざるを得ない場面が必ずあります。

頼みごとをするときに大事なのは、相手が誰であってもストレートかつフェアな言い方を心がけることです。

ストレートというのは、まずは相手に「これはお願いごとである」ということがしっかり伝わること。

そんなことは当たり前じゃないかと思われた方もいるかもしれません。でも、自分では“お願いしたつもり”になっているけれど、実は相手を不快にさせていたり、困惑させていたりするケースが少なくないのです。

たとえば、「可能でしょうか?」という言い回し。「資料を送っていただくことって可能でしょうか?」など、ビジネスシーンでもたびたび耳にしますが、実はきちんと“お願いごと”として伝えていません。

厳密に言えば、相手に「可能かどうか」を尋ねているだけ。「お願い」をしてない。つまり、「可能でしょうか?」という言葉には、「自分は頭を下げているわけではなく、できるかどうかを聞いているだけです(やってくれるかどうかは、そちら次第ですよ。ま、やってくれなくてもいいんですけどね)」という意味・ニュアンスが言外に含まれてしまうのです。

頭を下げたくないなんて思っていないし、むしろ、相手の都合や意向を尊重したい、迷惑をかけたくないからこそ、「可能でしょうか」を使う、という人もいるでしょう。ただ、ここで気をつけたいのはコミュニケーションにおいて重要なのは「印象を決めるのは相手」という点です。

相手が「可能でしょうか」を気遣いのフレーズとして受け取ってくれるタイプであれば、何の問題も起きないでしょう。しかし、「それがものを頼む姿勢か!?」と腹を立てる相手だとしたら……? 「可能か不可能かと問われれば、『可能』だけれど、やりたくない」と、へそを曲げられる恐れもあるということは、少なくとも念頭に置く必要があります。

かといって、お願いごとをする相手に過剰にへりくだる必要もありません。相手は忙しいだろうからと気を遣いすぎてもよくありません。それがもうひとつのポイント、「フェア」ということです。

こちらはあくまで「仕事」「ビジネス」としてお願いするのですから、基本は対等な立場です。相手が上で自分が下という関係は、本来的にはありません。こびへつらって、取り入って、猫なで声で、土下座してまで、頼み込む必要はないのです。自信を持って毅然として、頼みごとをしましょう。

頼むときや催促するときの具体的なフレーズ

では、相手の気持ちや意向を尊重しながら、ストレートかつフェアに頼みごとをするには、具体的にどのような物言いをすればよいのでしょうか。

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社内外を味方につけるコミュニケーション入門

五百田達成

ビジネスの場面で重視されるコミュニケーション能力。普段から上司や同僚、取引相手など周囲の人たちと良好なコミュニケーションがとれていれば、仕事は抜群に進めやすくなります。この連載では、20代のみなさんに向けて、「ものを頼むとき」「断ると...もっと読む

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