ワインボトルからワイングラスへ、どんなふうにして注げばいいのか。
カッコつけたかったら、ボトルの底に親指をひっかけて注ぐのもいいでしょう。
ちょっと高めの位置からワインの液体を落として、じょぼじょぼじょぼと空気に触れさせながら注ぎます。こぼさない程度に、じょぼじょぼいわせればいいです。
安いワインはあまり代わり映えしませんが、良いワインであれば、高めの位置から落とすだけでも、香りと味が開きやすくなります。
そしてワインを注ぐ量は、グラスの三分の一くらいまでにとどめてください。香りがたまるスペースがなくなるので、升酒のようになみなみとグラスの縁近くまで注ぐのはダメです。
次に味わいます。どんなふうに味わってもいいです。
ビールのようにがぶがぶ飲んでこそおいしいタイプのワインもあります。でも自分でちゃんと選んだワイン、ちょっと値段が高めのワイン、とっておきのワインなどは集中して味わいたいものです。
そこでまず、グラスに注がれたら外観を見ましょう。
そしてちょっとでもワインの液体の中に枯れた色、褐色、レンガ色っぽさを見つけられたら、「さすがだな」ってつぶやきながらニヤニヤすればいいです。
それからクンと匂いをかいで、「お、開いてきた」って言ってみます。
よくわからなくても「開いた」って言えばいいんです。言葉にすることが大事です。これで「ワインを味わっている自分」という気分が高まります。
グラスを回しますか? はい、回しましょう回しましょう。飛び散らないようにやさしく回しましょう。
回しては嗅ぎ、回しては嗅ぎしてみましょう。