あなたの身近にいる素敵な人。「それなりに顔を合わせることはあっても、どうやって会話の糸口を見つけていいか分からない」なんていうことありませんか? 「普段あんまり話したことはないけれど、あの人ともっと話してみたい」。そんなときに、一気に心の距離を近づける、裏ワザ的な会話術を今回はお届けします。
まず、下の3つのセリフをご覧ください。○○にはご自身のお名前を入れて考えると、イメージしやすいかと思います。あなたが言われて一番うれしいのはどれでしょうか?
1.○○さんって、すごく気さくな方ですね。
2.○○さんって、思ったとおりすごく気さくな方ですね。
3.○○さんって、仕事熱心でちょっと話しかけづらい雰囲気があったんですけれど、こうやって話してみると、すごく気さくな方で安心しました。
どれも「あなたは気さくで素敵な人ですね」という同じこと伝えているのですが、みなさん「3」が一番うれしいと感じませんでしたか?
相手との関係性を深めるコミュニケーションにおいては、「自分の好意を素直に表現する」ことは重要なのですが、なぜ、3のように伝えられるとうれしいのか? その答えを出す前に、僕が実際にこのような言葉に出会い、相手もつい話したくなってしまうような会話の力を実感したシーンをご紹介しましょう。
サービスマンを育てるのはお客様の「感想」
あるご夫婦のお話です。僕が働いていたレストランの近くでは、毎年、医療系の学会が開かれていました。その度にご予約を入れて下さっていたので、おそらくお医者様だったのでしょう。旦那様も奥様も「美味しいものを食べるのが大好きで」とおっしゃっていて、いつも楽しそうにお過ごしになっていたのが今でも思い出されます。
1回目の来店で、僕がたまたまテーブルの担当になりました。おふたりはディナーのコースに加え、料理に合わせたワインのペアリングもご注文なさいました。
と、ここまではいつもと同じレストランのいち風景なのですが、そのご夫婦、ワインを説明するときの反応が、ほかのテーブルと少し違うんですね。
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