WANDSが復活した

ある一定以上の世代なら恐らく全員が知っている、90年代に活躍したバンド・WANDS。今回は新ボーカルを迎えて27年ぶりにミュージックステーションに出演したこのバンドを取り上げます。


「僕はどっちなんですか?」「TUBEだよ」

昨年読んだ本の中で、最も動揺した1冊が、WANDSのヴォーカリストだった上杉昇『自伝 世界が終るまでは…』である(デビュー25周年のアニヴァーサリーボックスとして、ライブCDやDVDと一緒に封入されているため、書店では流通していない)。学生時代にハマっていたバンドのメンバーが今になって「実は……」と激白することにそれなりに抗体を持ってきたはずだが、上杉のそれは自分の想定を上回っていた。

デビュー前、ビーイング音楽振興会に通っていた上杉は、「ロック・バンドでヴォーカルをやらないか」と誘われたものの、バンドの方向性が一向に伝わってこないままだった。上杉は自分の好みであるハードロック方面を希望していた。しびれを切らし、「僕はどっちなんですか? ラウドネスのほうですか、それともTUBEのほうですか?」と聞くと「TUBEだよ」との答え。「俺としては正直、不本意だった」が、「そこそこ有名になれたら、自分のバンド活動もやりやすくなる」との理由で話を受けたのだという。究極の二択を投げつけ、そうじゃないほうの答えを飲み込んだのが上杉にとってのWANDSのスタートだったのだ。

上杉昇は「スラムダンク」を見たことがない
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2020-07-07

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コメント

pyanda_ え???????? https://t.co/qGwez2y74E 約2ヶ月前 replyretweetfavorite

knmi0329 https://t.co/S5tg1oxAWt 約2ヶ月前 replyretweetfavorite

WANDS_amu 今は事務所はけっこう好きにやらせてくれてる感じなのかな・・・ 当時はテレビ出演もライブもあまりしないようにっていう方針だったよね どうか上杉さんのように突然いなくならないでほしいと願うばかり😔🙏🙏 https://t.co/nKgEIOAXCc 約2ヶ月前 replyretweetfavorite

nekoakunekoaku 上杉さんでないのにファンが戻ってきたのは、WANDSっぽさ。納得。 約2ヶ月前 replyretweetfavorite