フランスの妊婦が堂々として見える理由
フランスで体外受精にトライして、なんとか妊娠することができたのが前回までのお話。
妊活以前の病気の治療を経て、ようやっと妊娠までこぎつけたものの、今度は手放しに喜んでいられない妊婦生活がスタートしました。もともと子宮の病気があったことに加え、妊娠がわかってすぐに何度か出血があり、無事に出産できるか、恐さと不安で泣きながら病院の緊急へ行く日々がつづいていました。
妊娠できずに悩んでいた時は、大きなお腹を抱えた妊婦さんを見ると、全身から溢れるハッピーオーラが眩しいやら羨ましいやらで、直視できないほどでした。きっと、自分が欲しくても手に入れられないもの に「完全無欠な幸せ」の形を見いだしていたからでしょう。
しかしいざ自分が妊娠してみると、現実はそんなにファンシーではなく、幸せに包まれてばかりではいられない面もたくさんあることがわかりました。
安定期に入るまでの最初の数ヶ月は、このまま育つか不安すぎて、友人どころか日本にいる家族にすら妊娠を報告せず、ビクビクしながら1日1日を迎えていました。
そんな私とは対照的に、フランスで見る妊婦さんたちはどうも堂々としている、というか貫禄すらあるように見えてしょうがありませんでした。一体これはなぜなんだろう……?
前置きが長くなりましたが今回は、日本とフランスの妊婦さんの違いについて、私なりの考察を紹介してみようと思います。
フランスの妊婦は、妊婦服を着ていない
フランスの妊婦さんたちを見て、日本との違いに驚く点は、なんといってもファッションです。
日本で妊婦さんが着る服といえば、ゆったりとしたワンピース。お腹を覆い隠して、目立たないようにするスタイルが主流の印象があります。ところがフランスでは、ぴっちりとボディーライン(というかお腹)がでる服を着ている人が多く、なんならヘソ出しルックなんて強者もいるのです。