こんにちは。
マレーシアにきた日本人が「発展途上国なのに、人の顔が明るいなぁ」と驚くことがあります。
発展途上国にボランティアに行った人が、「貧しいのに、逆に幸せな生き方を教えられた」などと言っているのを見かけることもあります。私も以前、支援していたNPOでタイ東北部の貧しい村に行って幸せとは?と考えてしまいました。
これはどういうことなんだろう?って長年不思議でした。
一人当たりのGDPと、幸福は関係ないのだろうか。
内閣府経済社会総合研究所の調査に、興味深いことが書いてあります。
どうもGDPが高まりすぎると、幸福度が下がるのは、日本だけではなく、米国や英国でも同じようです。
データでも、GDPの上昇と幸福度はある程度以上になると、なぜか比例しないのです。
これは「幸福のパラドックス」と呼ばれるようです。
アジア成長研究所の2015年の調査では、日本では、1970年くらいから人々の「生活満足度」と「幸福度」が下がってるんですね。
そしてこう書いてありました。
■しかし、多国間での比較や時系列で見た場合、国の所得水準と人々の平均的な幸福度との間に必ずしも相関関係があるとはいえない。
そして、
(1)幸福度が絶対所得ではなく相対所得に影響されるため
(2)人々が自分たちが置かれている環境に適応するため
(3)所得以外の要因にも影響されるため、
などがある。
と結論づけています。
要するに、所得への満足度は、周りの人との比較で決まってくるということかもしれません。周りがみんな貧乏ならあまり不幸を感じないのかも。1960年代は今よりGDPは低いけれど、そんなものだと思ってたらハッピーなんじゃないかな。
GDPが低い方が幸せだとは思いませんが、ある程度まで伸びてくると、幸福とは関係なくなってくるって興味深いです。
幸福の反対語は退屈だった?
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