「お客様は神様だ」なんて言われた時代がありますが、みなさんは食事先や買い物に行ったお店で、店員さんに「よくしてもらって当たり前」みたいに思っていませんか。もしそう思っているのなら、少し気をつけたほうがいいです。その考え方、もう古いです。
たとえば、雑誌やインターネットの特集で組まれる「こんな男性は嫌だ」。ここで必ずといっていいほど上位にランクインするのが「店員に横柄な態度をとる人」です。怒りっぽい、虚栄心のあらわれ、プライドが高い……そんなふうに分析されてしまって、決してプラスの印象にはなりません。
もちろん、「自分はそんなことしないよ」という人も多いと思います。では、逆にどういう人が好かれるのか? そういう話ってあまり出ないですよね。今回は接客をする側からの視点で、接客と恋愛の共通点についてお話したいと思います。
まずは、僕が接客を学ぶにあたって決して忘れられない、ある人のエピソードから紹介させてください。
店員に「接客」すると得をする
その人は僕より15歳上の女性でした。
元客室乗務員の経歴を持つその女性は、僕と出会ったときは一足5万円以上もする高級婦人靴ブランドで働いていました。 その接客は丁寧さや上品さを備えながらも、ときおりくだけた言葉や態度を交える、どこか親近感をおぼえさせてくれるものでした。僕自身、何度もその素敵な接客を目に焼き付けて、自分のものにしようと思っていました。
ある日のこと、客室乗務員時代の友人が遊びに来るから、とその女性を含む3人で出かけたとき。カフェでケーキでも食べよう、となったんですよね。
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