純猥談

お前、友達と舌絡ませんのかよ。

25歳の夏まで処女だった。 彼氏なんてできたことなくて、仲良くなるとすぐ意識してしまうから、男友達と呼べるような親しい異性も身近にはいなかった。
高校生の頃からずっとそれがコンプレックスで、社会人になったタイミングで、周りには「長い間付き合ってきた彼氏と少し前に別れた」という設定を話すようになった。彼にもそう話していた。


25歳の夏まで処女だった。

彼氏なんてできたことなくて、仲良くなるとすぐ意識してしまうから、男友達と呼べるような親しい異性も身近にはいなかった。

高校生の頃からずっとそれがコンプレックスで、社会人になったタイミングで、周りには「長い間付き合ってきた彼氏と少し前に別れた」という設定を話すようになった。

彼にもそう話していた。

彼は、社内の誰よりも若かったけれど、高卒入社だったから社内の殆どのメンバーよりも先輩だった。

でも、年齢を気にしてか誰に対しても敬語だった。
もちろん、転職してきたばかりの私に対しても。


そんな彼は最近彼女と別れたらしい。 私と違って本当の話のようだった。

「なんて呼んでたの?その子のこと」 と酔っ払った上司に聞かれて、少しだけ間を置いてから 「……ナナミだったから、なっちゃん」と答えた。

敬語でしか話さない彼が、名字にさん付けではなく、あだ名で女性を呼ぶことがすごく新鮮で、やけに生々しく響いた。


その日の帰りに、彼と家が近いことがわかり、飲み会の帰りは一緒にタクシーに乗ることが当たり前になった頃、彼が飲み足りないから自宅で飲もうと誘ってきた。

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純猥談 編集部

誰もが登場人物になったかもしれない、現代の性愛にまつわる誰かの体験談が純猥談として日夜集まってきています。様々な状況に置かれた人たちから寄せられた3000件を超える投稿の中から、編集部が選りすぐった傑作を公開していきます。

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コメント

arisa_takao これはつらたん…読みながら胃が痛くなった… でも好きだって言えるのはすごいなとも思った。良いこと。 気まずい切れ目があるわけではなく、 なんとなくそういう感じで続いていけばいいなと他人事ながらに思ったりした。 @junwaidan https://t.co/Ylhb2iYULE 4ヶ月前 replyretweetfavorite

para609 昼間からこんなんツイートして申し訳ないのですが・・・ 4ヶ月前 replyretweetfavorite

ngafufu この人肌感覚の文章は、猥談だからこそなのかな。好き。 4ヶ月前 replyretweetfavorite

escher_ 「後の長い後悔と天秤にかけてそれでも優先してしまう一瞬が誰にでも存在するだなんて知らなかった」 名文。 4ヶ月前 replyretweetfavorite