この物語は、フリーランスかーちゃんのカワグチマサミが、「ただ、いい感じで働きたいだけなんだ!」と思っていた頃の、山あり谷あり崖ありな人生を書いたものです。
ー10年前ー
私はデザイナーとして3年働いた会社から脱サラし、 フリーランスのイラストレーターとして独立しました。
その後、付き合っていた影の薄い彼氏と結婚し、 家事と仕事を両立しながら家庭を支える妻として充実した日々を送っている
…はずでした。
実際は、イラストレーターとは名ばかりで
仕事はほとんどなく、1日中ゴロゴロして過ごすこともありました。
一方夫は、多忙な建築業界で働くサラリーマンで 早朝から深夜まで働き、家に帰れないこともありました。
それだけ頑張ってくれている夫に対して、感謝の気持ちとともに、 罪悪感もありました。
なのでせめて、家事はしっかりやろう…!
と、思ってはみるものの…
洗濯物を干せばシワシワ、食器はヌルヌル、お裁縫をすれば血まみれ。
私は家事が苦手。
ていうか、嫌い。
なんでごはんを食べるだけで洗い物をしなくちゃいけないの?
なんで着替えるだけで洗濯物をしなくちゃいけないの?
なんで生きているだけで、家事をしないといけないの!?
私は昔から…
人が当たり前のようにできることや細かい作業や苦手で、不器用でした。
その自覚もあったので、家事より仕事で家庭を支えられるようになりたいと思っていました。
しかし、当時のイラストレーターの収入は、お小遣い程度しかなく、スケジュール帳は真っ白。
「ハァ〜仕事こね〜かな〜?」
と思ったその時、
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