アパレルは本当に死んだのか#13】出血覚悟で構造改革を急ぐ三越伊勢丹

国内百貨店首位の三越伊勢丹ホールディングス(HD)が試練に直面している。

三越伊勢丹の再生。出血覚悟で構造改革を急ぐ

(『週刊東洋経済』2018年1月6日号掲載)

 国内百貨店首位の三越伊勢丹ホールディングス(HD)が試練に直面している。

 顧客の消費トレンドの変化などに対応できず、収益柱の婦人服を中心に苦戦を強いられ、2016年度は売上高が前年割れとなった。続く17年度は、株高を背景に高額品販売が好調に推移。訪日外国人客の増加で関連需要も拡大しており、追い風が吹くようにも見える。伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店、三越銀座店の基幹3店舗は、17年4月から11月までの累計売上が前年同期実績を上回った。

 ただ、富裕層消費は株価に連動する傾向にあり、いつ反転してもおかしくない。訪日客需要も移ろいやすい。そもそも復調しているのは首都圏店舗が中心で、地方店は苦境が続く。インターネット通販が急拡大するなど、外部環境も厳しさを増すばかりだ。

 こうした状況を受け、同社では現在、構造改革を進めている。17年4月に就任した杉江俊彦社長は、11月の会見で、「足元の業績は順調だが、このまま未来に向かっていける体質ではない。収益体質の強化を進めたうえで、事業構造の転換に取り組みたい」と語った。

 収益強化に向けては、20年度に営業利益350億円(16年度実績比46%増)の中期目標を掲げる。不採算事業の整理や人員削減などで120億円規模の利益を捻出する算段だ。

具体策のない成長戦略。17年度最終赤字も

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