人から郷土愛を引き出すには「食べ物」の話をするのが一番な気がする。
引き出してどうするのか、それは相手を「面倒くさい奴にする」と同義である。 逆に言えば異郷の奴に絶対そいつの出身地名物の話を振るなということだ。
私も平素は、山口県で有名な食べ物はなんですかと聞かれたら「総理大臣」と答えるし、「行ってみたい」と言われれば「山口以外全部沈没しない限りは来なくていい」と答える、謙虚型である。
しかし「山口県と言えばフグだよね」と言われたら「あれは下関だけだから」と瞬時に訂正を入れてしまうのである。 本当にどうでも良いなら「そこら辺に生えてる」とか「山口県民はフグ毒では死なない」ぐらい適当なことを言うはずだ。
このように、どれだけ故郷に思い入れがない人間でも、他県民に地元の食べ物について語られるとイラつき、間違ったことを言われようものなら、鬼ではなくドストレートに相手の首を獲りに行ってしまったりするのだ。