「ジャマ」「どいて」
「ジャマだからどいて」と言うと「その言い方は感じが悪い」と子どもから指摘されました。ジャマなものはジャマなのに…ほかにどんな言いようがあるの?
☆主語を「私」に変えて話してみよう。
あまり気にしない人もいると思いますが、私には気になる言葉です。
ふだんから「ジャマ」「どけ」と言われ続けた子どもは「自分は世の中にとってジャマな存在なのだ」と思い込まされてしまうかも…と考えてしまうのです。
でも、両手に洗濯物を抱えているときに、廊下を子どもが占拠していたら、移動してもらわないと困りますね。子どもは察してくれません。さてなんと言いましょうか?
コミュニケーションについて調べてみると、相手に何かを頼むときの言葉のコツは「相手がどうか」ではなく「自分がどうしたいか」とメッセージの主語を変えることだそうです。
「ジャマ、どいて」は「あなたは私のジャマをしているからどきなさい」ですよね。「あなた」が主語になっている命令です。
主語を「私」に変えると「通らせてください」「そこをあけてもらえると助かるなあ」という、依頼(お願い)の言い方になります。こちらのほうが感じがいいですよね。
自分を主語にして、感情を伝えて、協力をお願いするという言葉のテクニックは、子どもとの会話にけっこう使えます。
たとえば、具合が悪くて休んでいるとき、子どもがまとわりついてきたら「うるさい、騒がないで」では、子どもは自分が愛されていないと感じ、傷ついてしまいます。
それを「ママは頭が痛いから、今は静かにしてもらえるとうれしいな」と言葉を変えると「そうか…ママのために静かにしよう」となるはず。
大人同士の会話にも応用できます。残業続きのパパに「たまには早く帰ってきてよ!」よりも「あなたがいないと、寂しいのよ」のほうが効果がありそうな気がしませんか?
「ジャマ」「どいて」をこんな言葉にチェンジ!
「(ママを)通してもらえるとうれしいなあ」
感じよくお願いできます
「そういうものなの!」
子どもがしつこく「どうして?」「なぜ?」と聞いてきます。答えるのが面倒になって「そういうものなの!」と、切り捨ててしまいます。
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