長髪やヒゲを許さない指導法の裏にあるプロの仕事の流儀

野村は選手に長髪、茶髪、ヒゲを禁止していた。その指導法の裏に隠されたプロの仕事の流儀とは? 『野村の教え方 すべての指導者に贈る最後のメッセージ』から、日本プロ野球“最高の教師”の野村克也が指導法の神髄を語る。★毎週木曜日更新★

茶髪もヒゲも自己顕示の表れ

近年の企業では、上意下達じょういかたつの指示系統を改め、個人の自主性を重んじる風潮が定着しているという。自主性を求めるのは結構なことだ。「指示がなければ動けない」よりも「自らの判断で柔軟に対応できる」ほうがいいに決まっている。

ただ、自主的と自己中心的には、天と地ほどの差がある。自由の意味をはき違えてもらっては困る。組織である以上、最低限の常識やルールを身につけておく必要がある。

私はヤクルト、阪神、楽天を指揮していた間、長髪、茶髪、ヒゲを禁止していた。他球団でもピアスをしている選手には苦言を呈していたし、田中将大がモヒカンのような髪形をしてきたときも即座に戻すように命じた。

茶髪やヒゲを禁止するというと、「時代錯誤も甚だしい」「野球で結果を出せば見た目などどうでもいいのではないか」と反論を受けることも多い。だが、何と言われても持論を覆すつもりはない。

茶髪もヒゲも自己顕示の表れである。一言でいえば「目立ちたい」のである。だが、目立つなら野球のプレーで目立てばいい。外見で目立とうとしている時点で、本業に対する真剣味が足りないのである。

「茶髪にまでして結果を残せなかったらぶざまである。そこまで自分を追い込むという決意の表れである」

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日本プロ野球“最高の教師”の野村克也が「教え方」の神髄を語る

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野村の教え方 すべての指導者に贈る最後のメッセージ

野村克也

古田敦也、新庄剛志、宮本慎也、稲葉篤紀、田中将大——。球史に残る名選手を次々に育て上げた名将・野村克也。日本のプロ野球“最高の教師”が「教え方」の神髄を語る。プロ野球ファンはもちろん、スポーツインストラクター、学校の教師、会社のマネジ...もっと読む

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xyzabc17574072 首がもげるほど頷きたい、めっちゃ同感する良いお話。 https://t.co/UKQFkZqfVF 3ヶ月前 replyretweetfavorite