ビジネスの縁起担ぎはオカルトや都市伝説
旧世代と新世代の1億円プレーヤーの大きな違いのひとつに、「縁起」に対する考え方がある。
旧世代は縁起をかつぐ人が多いのに対し、新世代はほとんど興味を示さない。というか、ビジネスに関係ないので、そもそもどんなことにどんな縁起があるのか、知らない人も少なくない。
私の知人でガス会社を経営する社長は典型的な旧世代で、毎年酉の市には商売繁盛を願って熊手を買う。また、新年には役員全員を集めて東京の神田明神へ初詣に行くという。
「気分を一新し、初心に立ち返って役員の気持ちを一丸にする効果があるのだ」
と、その彼は言っていた。それはそれで意味があるのだろう。
しかし、縁起はオカルトや都市伝説のような側面がある。本人の気分の問題だけで、そこに合理的な根拠などはないからだ。
だからなのか、別の知人の学習塾チェーン経営者は34歳の新世代で、初詣には小学校卒業以来行っていないという。
受験勉強でそれどころではなかったからというのが理由らしいが、同時に彼は「神社に行って合格祈願をするヒマがあれば、勉強したほうが合格に近づくに決まっている」と、当時から合理的な考えをしていたようだ。