週刊東洋経済
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健康格差#8】「逆進性」が低所得者を襲う
消費税については、低所得者ほど負担が重くなる「逆進性」の問題が指摘されてきた。だが逆進性を問題視するなら、公的医療保険の保険料にも注意を払うべきだ。
消費税については、低所得者ほど負担が重くなる「逆進性」の問題が指摘されてきた。だが逆進性を問題視するなら、公的医療保険の保険料にも注意を払うべきだ。
正規雇用の社員や公務員が加入している被用者保険の場合、保険料は賃金に比例して決まり、扶養家族が何人であっても同額だ。このため、逆進性は基本的には起こらない。しかし非正規雇用者や無職者が加入する国民健康保険は、所得に比例する所得割だけでなく、1世帯当たりいくらと計算される平等割、家族の人数に応じて計算される均等割を組み合わせて保険料を決めている。この平等割と均等割が、低所得であるほど負担が相対的に重くなる要因だ。
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この連載について
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