週刊東洋経済
【
「孤独」という病#9】若者が抱える孤立リスク 本当に頼れる関係を築くには
孤独や社会的孤立の問題は中高年や高齢者のものという印象を持つ読者も多いかもしれないが、若者も無縁ではない。さまざまな社会調査によれば、日本では困難な状況に陥った際に家族を頼りにする人が最も多い。ところが結婚しない(できない)若者は増加している。親に頼る方法もあるが、親が高齢になれば、自分が親を支える立場になる。未婚化・非婚化の趨勢は、若者の孤立のリスクを高めている可能性がある。
孤独や社会的孤立の問題は中高年や高齢者のものという印象を持つ読者も多いかもしれないが、若者も無縁ではない。さまざまな社会調査によれば、日本では困難な状況に陥った際に家族を頼りにする人が最も多い。ところが結婚しない(できない)若者は増加している。親に頼る方法もあるが、親が高齢になれば、自分が親を支える立場になる。未婚化・非婚化の趨勢は、若者の孤立のリスクを高めている可能性がある。
厚生労働省の「平成28年国民生活基礎調査」によると、悩みごとを誰にも相談できない人の割合は20〜39歳で6・3%、40〜64歳で8・5%、65歳以上で7・4%だ。若年孤立者の割合がほかの年齢層よりも極端に小さいわけではない。
若者の孤独や孤立を解消するツールとして役立つと考えられるのがSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)だ。フェイスブックやツイッター、LINE(ライン)などを使えば、直接出会うことのない人々とも親密なつながりを形成することができるかもしれない。
頼れる関係を築くには相応のコストがかかる
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。
28500
false
この連載について
週刊東洋経済
「経済はドラマチックだ。」 日々、あふれる経済ニュース。じっと眼をこらすと、そこには挑戦や成功、葛藤や挫折があります。私たちは人々が放つ熱を記事にし、お伝えしています。週刊東洋経済でしか読めないストーリーがあります。 この連載では、週...もっと読む
著者プロフィール
日本で最も古い週刊誌です。「今」の本質を掴むためには全体を俯瞰し、長い時間軸のなかで問題をとらえる視点が欠かせません。週刊東洋経済は日本と世界の経済を120年以上、愚直に見つめてきました。戦前戦中の言論抑圧時代も社是である自由主義の立場を崩すことなく貫いてきました。年月を重ねているからこそ、読者の信頼に応える記事を作り続けている自信があります。