「目上の人」と話す機会が意外に多いのが、年末年始です。
忘年会・新年会で上司や先輩に囲まれる、取引先へ挨拶に行く、パートナーの実家で親戚の集まりへ顔を出す……。
知人や同僚、ご近所さんとの雑談よりもずっと気を使うという人が多いでしょう。
何を話せばいいかわからない、失礼があっちゃいけない。完全な無駄話もよくないだろうか、かといって、変に仕事の話もできない。これでは八方ふさがりです。
ですが、目上の人への雑談も、その他の雑談と基本的な仕組みは変わりません。会話のラリーを続けることで、人間関係を構築する。大事なのは、その過程であって中身ではない。これは同じです。
では、なぜ緊張してしまうのか。それは、そもそもの関係をはき違えているから。「雑談とは、仲のいい人と適当におしゃべりすること」という印象が抜けないから、おかしくなるのです。つまり、気を使う相手に対して、変に友達のようにフランクに接しようとするから、無理が生じるということ。
上司や取引先、義両親といった、自分よりも上の相手と、少しだけ距離を縮めつつも、かといって友達ではないという微妙な関係を築くのに、ちょうどよいフレームはないでしょうか?
◆「教えてください」がベストバランス
目上の人との雑談においては、背伸びをして対等に話すのではなく、シンプルに「相手からものを教わる」というスタンスこそが、正解となります。
相手だって、どういうスタンスで雑談したらいいかわからないでいます。だから、お互い会話がぎこちなくなる。
ですから、ここは率先して、「先生と生徒ロールプレイ」を始めましょう。
たとえば、「最近ちょっと悩んでることがあるんですけど」と、少しだけ自己開示をして、身の上相談をする。
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