過保護、過干渉という名の「やさしい虐待」

「すぐにびっくりする」「うるさい場所を嫌がる」…。5人に1人といわれる敏感気質(HSP/HSC)のさまざまな特徴や傾向を解説。HSCの子を育てる親向けに、「敏感である」を才能として活かす方法を紹介します。『子どもの敏感さに困ったら読む本』をcakesで特別連載!(毎週木曜更新)

過保護、過干渉という名の「やさしい虐待」

 娘さんがHSC、お母さんもHSPという母娘がいました。お母さんは自分自身が敏感であることの大変さをわかっているからでしょう、その子のことを考えて、一生懸命見守っています。
 その子は保育園のころから集団生活が苦手だったのですが、なんとか行くことができていました。小学校に入ってからも最初は行けていたのですが、小学4年生ぐらいのときに不登校になりました。
 それから特別支援学級に通うことになったのですが、ひとりでは行けない。お母さんと一緒でないと学校に行けないのです。みんなが登校したあとに時間差で登校します。特別支援では先生とマンツーマン授業なのですが、そこにもお母さんがずっとついています。
 その先生があるとき、「どうもおかしい」と気づきました。この子は自分の意思ではなく、つねに母親の顔色を見て、母親に嫌われないようなことばかりやっているというのです。何か自分のやりたいことがあっても、母親がそれを望まないようだとやらないといいます。「じつは、あのお母さんがプレッシャーになっているのではないか」と気づいたのです。
 実際、親もHSPという場合、子どものことを心配しすぎて過保護、過干渉になってしまうことがしばしばあります。この母娘もそのパターンに陥ってしまっているかな、と思いました。
 お母さんは、子どもの意思を尊重して、自由にやらせてそっと見守っているつもりでいたのですが、じつは無言のプレッシャーを与えて、子どもを縛ってしまっていました。
 つねにお母さんに見守られている状況の中で、敏感だから、自分がどうすることでお母さんが喜んでくれるか、さっとわかるわけです。いつもお母さんの様子を窺っていて、無意識にお母さんが望むことを言ったりやったりしてしまうのです。

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子どもの敏感さに困ったら

長沼 睦雄

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