夫に仕事を頼んだら、三流だと気づいてしまった

転勤が嫌すぎて旦那さんに会社を辞めてもらった下田美咲さん。退職後は旦那さんに自分の仕事を手伝ってもらうことになったのですが、早々に「この人、ビジネスマンとしてクソ三流だな」と気づいてしまったのだそうです。一体なにがあったのでしょうか?

今年の8月に、夫にサラリーマンを辞めてもらった。

以前に書いたように「退職後は、再就職はせずに一緒に育児をやりつつ、私の仕事を手伝ってもらう」ということで話がまとまっていたから、晴れて無職になった9月のはじめ、私たち夫婦が真っ先に行ったことは彼の仕事部屋づくりで、あらゆる作業をストレスなくやれるように環境を整えた。動画編集や画像制作を手伝ってもらうつもりで、一通りの機材を揃えた。

が、しかし、新生活が始まってすぐに、私の中でとても残念な結論が出てしまった。

【一緒に仕事をしようとすることは、私たち夫婦にとって百害あって一利なしだ】

私にとって夫は、仕事相手としては不足しかない人材だった。いや、そういう可能性は十分にある、とは予想していたのだけど、それにしても思った以上に酷かった。

一言でいうと、夫に仕事を頼んでみた結果として【この人、ビジネスマンとしてクソ三流だな】と気づいてしまった。

自分のアイディアが汚染される

彼から出てくるアイディアの全てが、なんというか、小手先の小銭稼ぎ的な発想で、ショボくて、こすかった。私と彼のビジネスパートナーとしての相性が悲劇的に悪いのはもちろんのこと「でも、それ以前の問題として、この人の価値観はビジネスマンとして三流すぎる」というのが正直な感想で「こんな感覚の持ち主には下田美咲業の一端たりとも関わって欲しくない、下田美咲を汚すようなアイディアしか出てこない……!」と思い、チームの一員として扱った期間は本当に一瞬だったのだけど、その間中、私は強い危機感を抱えヒヤヒヤしていた。他人だったら秒で切る、と思った。

とはいえ「ビジネスの才能はなさそうだよなぁ」ということは、もともと思っていたことではあって、期待の新人として迎えたわけではなかったのだけど、そうは言っても、実力を確かめもせずに想像だけで見切りをつけてしまうのはナンセンスだから、念のため、最初の1ヶ月は彼に対して「あらゆる期待」を抱いてみるようにしていて、「仕事の振り方を変えれば」とか「作業内容によっては」とか「私にはない発想の持ち主ではあるはず」とか「企画次第ではハマるかも」と一応あらゆる可能性を想定して探っていた。私の名前に傷をつける恐れのない範囲内では、彼の意志も尊重していた。

そして、こう思った。

「やばい、この人、仕事の相談の壁打ち相手にすらならない!むしろ、変に話してしまうとアイディアが汚染される!」

「本人に頭を使わせるとやばい!手先を借りるだけに留めないとダメだ!」

「夫婦で仕事の話をしようとするとケンカにしかならない!何それ!ケンカしてまで一緒に仕事をしたいとは思っていない!」

「この人をチーム下田美咲の一員と思ったら絶対にダメだ!外注の人!自由に使える外注の人だと思って、こと細かく意向を説明して、やるべきことを指定して、自分の意見とか一切に入れずに作業だけしてもらう以外の用途はない!」

諦めがついたことによって得られたもの

そんなこんなで、日増しに、一緒にやろうと思うことが減っていき、頼むより自分でやった方が早いなということにも気づいてしまい、彼に対して説明しようとラフを描いたり、軽く画像加工をしているうちに、どんどん私のスキルが伸びてしまい、結局のところ新生活が2ヶ月目を迎える頃には頼みたいことが1つもなくなってしまった。やってもらっていることといえば、生配信をするときのカメラと照明のセッティングと、ごくごく一部の画像作りくらいだ。

しかしながら、色々と諦めがついたことによって、私自身としては逆にやる気が出てきて、サラリーマンの妻としてワンオペ育児をしていた頃よりも着実に成果をあげられている状況ではあって、この数年間ずっと伸び悩んでいたインスタのフォロワーも1万人を突破させることに成功してURLを貼ることのできるアカウントに昇格できた。

さらに自分自身で画像作りができることに気づいたことであらゆるコンテンツの画像周りをアップデートできて、宣伝用の画像も作れるようになり売上が伸びた。「もっと時間があれば」とか「編集を手分けしてくれる人がいれば」とかって、たられば的に可能性として視野に入れていた「YouTubeを本気でやること」について、「いや、ないな。私、その可能性は持ってないわ」とバッサリ切り捨てられたことによって、「動画以外の活動をもっと頑張ろう」「やっぱ書く作業が好き」「映されるの苦手」「見た目を気にせずやれる作業をメインにしたい」という気持ちがハッキリと固まり、コンテンツを考える上での軸が定まった。

そのおかげで、企画が生まれやすくなった。やりたくないこと、できないこと、やれないこと、やっても成果が上がらないことが分かったことで、やれること、できること、やれば成果が上がることへの集中力が俄然増してきた。

だから、夫の稼働自体は、直接的な利益を出していないのだけど、無職になった夫の存在はわりとプラスになっていて、一緒に仕事をやろうとしたせいで夫婦ゲンカをあれこれする羽目になったことすらも、いくつものひらめきに繋がって、書きたい気持ちとなり、原稿を生み出した。実際、新生活が始まってからの私は「書きたいことが!!溢れてきた!」「原稿が止まらない!!」と、しょっちゅう叫び出しては、仕事部屋に駆け込むようになった。

多少のストレスがあった方が原稿は生まれるんだよな、と思う。ストレスゼロの生活からは「書きたい」という気持ちって、なかなか生まれない。だとするならば、基本的には愛している相手から受けるストレスが、私にとっては一番受け入れやすい。

夫のような人は、あらゆる企業にいる
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コメント

granat_san これは本当にすごくいい記事だ。タイトルで「えー」と思う人にも読んでほしい。 4ヶ月前 replyretweetfavorite