当連載は、発達した通販文化を駆使して部屋から出ずに全国津々浦々の食い物を手に入れ、部屋から出ずに食おうというコンセプトである。
しかし今回は近所のスーパーで売っているものが、遠路はるばるクール宅急便でやってきた。 その名も「ブラックモンブラン」である。
九州の人には言わずと知れたソウルフードなのだが、実は九州だけではなく私の地元山口県でも売られている。福岡と広島に挟まれ、人々の記憶からバニシングされている山口県だが、九州圏のモノが割と売られているという恩恵もある。広島まで行くと「広島文化」という強い奴がいるので、九州がそこまで入り込めない。個性が薄すぎるところが功を奏した。 よって「ブラックモンブラン」は幼少期より親しみのある食べ物だ。