友達が少ない人は、友人ハードルが異常に高い

人間にとって『居場所が無い』という痛みは非常に苦しく、時に、犯罪をしてでも、それを取り去ろうとする人もいます。例えば、英語も話せず、正規の仕事につけず、仲間もいないアメリカの若者は、ためらいつつも、『自分の居場所』を提供してくれるからマフィアに入る事も多いと言われています。『自分の居場所はどこにある?』は、放置すると恐ろしい『居場所の無い痛みの解消』について、深く考える連載です。

古くからの友達と仲良くする

SNSを通じて、昔からの友達とつながっているという人は多いはずです。とはいえ、そこに居場所がないと感じている人もいるのではないでしょうか。その原因は単純で、リアルな人間関係であれば、どうやって交流するかがわかっても、インターネット経由だと、どうしたらよいかがわからなくなってしまうからです。

本書の最初で、居場所がないという感覚は、「集団の中で、自分の役割がわからなくなり、とるべき行動が思いつかない状態」であると述べました。つまり、SNSやネットで居場所がないと感じる人は、『役割』の認識と「行動量」が足りていないことが考えられます(『役割』の見つけ方については1章ですでにお伝えしました)。では、どのような行動をすべきなのかを考えるために、まずは既存の友人との人間関係を考えてみましょう。

あなたが感じているようなことは、多くの人が同じように感じています。ですから、「友達は忙しそうだし、私に対して何のアクションも起こしてくれない」というのは、友達にとっても同じです。あなたがそれをただ黙っているように、あなたの友達も同様に黙っています。

なんとなく古くからの友達とつながっているけど、その場に居場所がないと思うのなら、まずは自分の行動量を増やさなければなりません。つまり漫然と悩んでいるのではなく、自分から声をかけることです。

ちなみに、必要なのは「行動力」ではなく、「行動量」であることが注意です。特別な力が必要なのではなく、実際に動くかどうかということです。ちなみにインプロでも即興演技が上手な人は、目の前の状況において最善の状態でいるために、常に行動量を増やすことを大切にしています。

「行動量」の増やし方

では、具体的にはどういう行動をすればよいのかというと、以下の5つが挙げられます。

● 常連化

●「友人」ハードルを下げる

● リアクト(反応)

● アクセプト(受け入れ)

● コミュニケート(連絡)


この5つの行動は、居場所づくり全般に共通しています。

まず、常連化は単純です。自分が居場所をつくりたいと思っているところに、とにかく顔を出すことです。たとえば、行きつけの飲食店の「常連さん」は、少なくともものすごい頻度で顔を出していた時期があるはずです。ですから、ネット上での居場所もそのコミュニティの他の常連さんの名前や性格を一通り把握するぐらいには顔を出すことがすべての始まりです。

次に重要なのが、「友人」の定義のハードルを、ものすごく下げることです。リアルで居場所づくりが苦手な人は、周囲の人を友人とはなかなか認めない傾向があります。

リアルよりも顔が見えづらいネットでは、リアルのときよりも「友人」のハードルを下げて、お互いを友人として認識しないことには関係性はなかなか進みません。ですから、飛行機で隣の席の人に話しかけて仲良くなるくらいのフランクさが時には必要です。つまり、ネットで居場所を見つけるためには、一度メッセージを送り合ったり、コメントをし合ったら、もう友人と認識するくらいの気持ちが大切です。

そして他人のネットの書き込みなどに、反応(リアクト)し、反論するのではなく、相手の考えを受け入れる(アクセプト)ことが重要です。もちろん、自分が受け入れられない考えを絶対受け入れなくてはならないということではありません。自分に感性が近いと思えて、本心で受け入れられるという投稿にたくさん反応(リアクト)をするのです。

その上で彼らに自分からも情報を発信したり、実際に会うなどの連絡(コミュニケート)をすれば、「行動量」を増やすことになります。

ここまでやれば、ネットの中に居場所を見つけられるはずです。先ほどもお話ししましたが、ネットは相手の顔が見えません。ですから、ネットでは相手にこれぐらいの量のギブをする覚悟がないと、居場所を見つけることは難しいのです。

『居場所の無い』痛みは、コミュニケーションで解消!

この連載について

初回を読む
自分の居場所はどこにある?

渡辺龍太

人は居場所が無いと、とにかくツラい。人によっては、ホストクラブに大金を貢いだり、犯罪に手を染めたり、あるいは、自殺する人もいる。その痛みを解消するために、参考になるのが『即興演劇論』だ。即興演劇の世界では、役者は台本も無いのに舞台に立...もっと読む

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