今回の原稿を、はじめに書き上げてから3日後。
cakes2019上半期ランキングが発表され、この連載が3位だったことを知りました。
3位以内に入りたいと決めてから、本当に長くて大変だったなあという感慨深すぎる気持ちと、今回の原稿内で綴っている気持ちが化学反応を起こし、スタバで大号泣してしまいました。
たくさんありがとうございます。
では、今回いつにもまして個人的な内容なのだけど……どうか最後までご覧ください。
こんな回を書くことになるのは、せめて10年後だと思ってた。
少なくとも2週間前までは。
結論からお伝えすると、メンヘラ・ハッピー・ホームはこの回をもって最終回となります。
突然すぎて私自身がとても驚いて、戸惑っているのだけど、言い出したのは私で、言い張っているのも私で、決めたのも私で、終了の理由も、私自身の気持ちによるところ。
なので、身から出た前向きな錆というか、意志をもったオウンゴールというか、とにかく100パーセント自分由来の結論です。
でも、繰り返すけど自分がこんな気持ちになる日がくるなんて、本当に思ってもみなくて寂しくて悲しい。
10年でも20年でも続くのではないかと願ってた。
これは大作だった
まず、終了の理由は、小説を書くことに集中したいからです。
この連載を続けながら新しいことをするという選択肢も物理的にはあったのだけど、何度も何度も何度も試してみて、私の場合それは無理だと判断したので、この結論になりました。
というのも、私にとってこの連載は毎週てがける「超大作」だった。
「大作」の定義って人それぞれだと思うけど、この連載は、高さ10メートルのキャンパスに油絵を書くくらいに1回1回、体力や精神力を費やして、自分丸ごとを削りつづける必要があるものだった。
寝る直前も起きた瞬間も、こどもたちの授業参観中も、体験にいってみたヨガの精神統一の時間も、家族旅行中も、映画館でのクライマックスでも、いつだって、毎日ほとんどの時間この連載の内容を考えて、子供達を預けてる時間はほとんどPCと向き合ってた。お悩み相談が始まってからは、常に7、8件のお悩み ※ と共同生活してたな。
※編集注:2018年夏、「連載って、ざっくりどのぐらいリソースとってますか?」と担当編集が尋ねると、「んー、9:1、いや8:2ぐらいですかね」と言うので、それくらいはかかるかと納得しかけたところ、よくよく聞いたら、8が連載のほうで、家庭や育児が2と言っていて腰を抜かした件。メンタルのリソース配分偏りすぎでは。
恋愛も仕事も、10重 ※ なのだ。
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そしてあたらしくやりたいこと、というかやりはじめていることは、小説を書くこと、そしてそれを完成させることなのだけど。
6月から本格的にはじめたこの作業……わたしのキャパの問題なのか、全神経と精神力が奪われる。そして多分だけどこれ、小説で登場人物に没入することと、この連載で相談者さんに没入する作業がかぶりすぎていて、両立が難しい。同時に続けるには私のメンタルが正常に保てないと気づいた。
なので、大事な連載をおろそかにしたくない気持ちもあり、いちどケジメをつけたいと思いました。