浮気をする男性は二つのタイプに分けることができます。一つめは、根っからの浮気性の「ハンタータイプ」。いわゆる、理性よりも本能の赴くままに突き進んでしまう人。気に入った女性を見ると、あの手この手で落としにかかるハンターのような男です。二つめは、安定した幸せが目の前にあるのに浮気をしてしまう「幸せボケタイプ」。大切な人に浮気がバレて、初めて事の重大さに気づく男。実は、一般的に多いケースで、深刻な問題になりやすいのが後者なのです。
妻の笑顔はこうして消えていく
一流企業に勤める夫、登さん(41歳)の浮気が発覚したのは、クリスマスも近づいた12月19日のことでした。この日、社内の忘年会だった登さんは、泥酔状態で帰宅し、リビングのソファーに倒れ込むようにして寝てしまいました。
妻、美恵子さん(40歳)が、無造作に放り出された夫のカバンと、スマートフォンを拾い上げたときでした……。夫のスマートフォンにLINEの画面が映しだされたのです。
震える手でそのやりとりをすべて読みおわった美恵子さんは愕然としました。夫は1年半前から同じ会社の30代の女性と逢瀬を重ねていたのです。夫と女の会話のほか、旅行先で撮ったと思われるツーショット写真の映像が、脳裏に焼きついて離れません。
美恵子さんは気持ちが悪くなり、トイレに駆け込んで吐きながら泣いたといいます。
「結婚して15年、中学生と小学生の子どもも健康で明るくて、夫も優しくて、仕事にも真面目で、私は本当に幸せ者だなって、そう思っていたのに」と、美恵子さんは私の前で泣きだしました。
登さんは猛省し、許しを請うているようですが、美恵子さんは「夫の裏切りを許せません。でも、離婚したいのかどうかもわかりません」と、怒りと悲しみで混乱している様子でした。
幸せボケは一瞬にして当たり前の日常を奪う
後日、夫の登さんが一人で相談にいらっしゃいました。
「あれから妻の笑顔は消えてしまいました。子どもたちも私たちの異変に気がついたようで、自分はなんてことをしてしまったのかと、毎日悔やんでいます。元に戻るためならなんでもする覚悟です。どうか、助けてください!」
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